梅雨の晴れ間


3日続きの梅雨の中休み。グラウンドゴルフに打ち興じる老体の面々には強い日差しに照らされたグランドが眩しすぎる。こんな梅雨の晴れ間をどんな花のどんな色にたとえようか。引っ張り出す引き出しには事欠かない。きのうの緑化センターで仕入れて来たから。


眩しい光の中でパッと映えるナデシコなんか、うってつけだ。ましてや、女子W杯カナダ大会でなでしこジャパンは8強進出を決めたのだ。今咲いているナデシコの花の環境といい、ナデシコジャパンの置かれている環境といい一点の曇りもないブルースカイだ。もう一花いや、もう二花咲いてもらおう。



午前中あれだけ晴れていた上空もお昼を境にしだいにどんよりと重い雲に覆われてきた。そして鉛のように光る。蒸し暑くなってきた。だが、雲間から漏れた光線がこんなアサガオを照らすと、ほっと心がなごむ。まさに一服の清涼剤だ。時はまだ6月。入梅なのだ。それなのに、もうアサガオが咲いている。その花のイメージが浴衣地そのものに見えるのだ。



この10日ほどの間で暇をみて垣根の山茶花、玉つげ、つつじの剪定をした。夕方、久しぶりに訪れた知人が開口一番「庭木がきれいになったね」。ねぎらいの言葉すらないカミさんに不満があったが、”ヒトクチモナシの妻”に代わって、友人の一言と今までに見たことのないようなオオヤエクチナシの色と香りで、これまでの仕事が報われた気がした。


日本人は昔から、日々花鳥風月を眺めて季節の移ろいを知り、その変化に華やかさや美しさ感じてきただけでなく、心の中をうかがう例えとしてまで使って来たようだ。