すっきりしない


週末から週明けのきょうもうっとおしい梅雨空続きだ。台風が3個も近づいていて今週もお日様は余り期待できそうもないようだ。そんな中土曜日の雨の止み間を縫うようにして豊田の県緑化センターで季節の花めぐり。前回の開催から10日しか経ってないインターバルの短い開催だった。それでも季節の移ろいがそこかしこで感じられた。


こまかい雨にしっとりと潤いを得たメタセコイアの木立のグリーンの鮮やかなこと。まさに魚の水を得たるが如しだ。10日前と同じ木立の中を通っても、そこには季節感に鈍感な人達でもわかるような変化がある。前回には見かけなかった真夏の象徴、サルスベリが咲き出した。


かと思えば、ロックガーデンの一角では夏を通り越して秋の象徴、秋の七草のキキョウ、オミナエシがもう咲いている。こんなことになると季節感がごっちゃになって頭がおかしくなる。これというのも、地球の温暖化も一因だろう。また、この緑化センターの花木類は自生のものはなくほとんどの種類が園芸品種のものばかりと聞く。バイオ技術の進歩で促成、抑制栽培が自由自在になったのも一因だろう。



週末から週明けの天気がすっきりしないと入ってくるニュースまですっきりしないものばかりだ。熊さん八っあんにつぶやいてもらった。


● なでしこジャパン V2逃す

女子サッカーW杯カナダ大会決勝が5日に行われ、なでしこジャパンアメリカ代表と対戦し5対2で敗れV2を逃した。サッカーの試合を最初から最後までテレビ観戦するのは初めてのことだ。74年前日本軍がハワイの真珠湾に奇襲攻撃をかけたことを思い出させるような試合開始直後の米チームの奇襲攻撃に対応しきれなかった悪夢の16分間だった。


完敗だった。米国に力の差を見せつけられた。それでも、なでしこたちは、逆境に立たされても、希望は捨てない。なでしこの23人は全力を込めたプレーでそれを示した。V2を逃してすっきりしないものの、あっぱれの準優勝だ。それにしても、米チームに黒人選手がひとりも見当たらなったことに違和感を覚えた。どんな事情があってのことかなぁ〜?



● 「明治日本の産業革命遺産世界遺産登録 試合は引き分け、勝負に負けた日本外交


歴史問題をめぐり韓国がいちゃもんをつけてきて審議入りが1日先送りされた経緯などはメディアの伝えている通りだ。韓国メディアは「日本が強制労役の事実を国際社会で初めて認定した」などとの韓国外交が”勝利”したトーンでの報道で占められていると云う。


交通事故を起こして、自分に過失があるかないかわからないから、まずは「すみません」といっておけば無難という日本の文化。「すみません」などと云ったら自分が100%悪者になる外国の文化。外交交渉をその延長線上でやっているのではないかと思いたくなる今回の決着の仕方ではないか。日韓両国の遺産は登録されてウィン、ウィンだが、駆け引きの勝負に負けたのではないか日本外交。


● キリギリスのギリシャとアリのEU主要国

EUが求める財政再建のための緊縮案を受け入れるかどうかを問うギリシャ国民投票の結果は報道の通りだ。20ポイント以上の差で「反対」。イソップ童話が現実のものとなりつつあるような気がする。キリギリスが冷静になってくれないとすっきりしない。


この童話には二つの意味がある。一つは、キリギリスのように将来の危機への備えを怠ると、その将来が訪れた時に非常に困ることになるので、アリのように将来の危機の事を常に考え、行動し、準備をしておくのが良いというもの。 二つ目は、アリのように夏にせこせことためこんでいる者というのは、餓死寸前の困窮者にさえ助けの手を差し伸べないほど冷酷で独善的なけちであるのが常だ、というものである。


世の識者は色々なことをいうが煎じつめればアリとキリギリスの関係ではないだろうか。当然のことながらEU主要国は前者をギリシャは後者を主張するだろう。