まさかの坂


お盆・帰省ウィークが終わり、6日からの”戦争と平和旬間”(クマの造語)にも区切りがついて雨の週明けとなった。大雨でこの地方の新幹線も在来線も部分運休が出たりして、何だか不穏な週明けだ。


お盆を過ぎると気のせいではなく実際に早朝の青田に吹き渡る風はひんやりとして秋の気配を感じる。遊歩道で見上げれば銀杏の実がもうなっている。空き地の土手には秋の七草オミナエシだ。荒れ地の土手に差しかかかると芳香が漂う。クサギだ。誰がつけた名前か?花は甘い香りだ。木や葉が臭いらしい。秋になると瑠璃色の実が美しい。




テーブルスピーチなどでよく聞く言葉に「人生には三つの坂がある。上り坂・下り坂・まさかの坂」というのがある。先週のクマさんはその「まさかの坂」が「魔坂」になって「魔坂の連鎖」だった。


そのきっかけは水曜にあった。麻雀でトップを走っていてオールラス(最終回)の親の時、まさかの四暗刻(スーアンコ)の役満を積もられトップが逆転してしまった。結局トータルでも屈辱のマイナスになってしまった。                            



翌木曜日、グラウンドゴルフのライバルで2歳年上のFさんのまさかの訃報。前の日まで元気だったのに。出先にその訃報が入り、その出先の駐車場から車を出す時にポールにぶつけてしまった。まさか、そんなところにポールがあるとは・・・。                                               


その翌金曜、訃報の印刷物を会員の皆さん宅に配っている最中にレンガを敷き詰めた歩道で浮き出ていたレンガに躓いてヘッドスライディング。右わき腹、右手首を捻って両膝を擦りむいた。当日はペンで字を書くこともできないほど痛かったが、日が薬で今日は治っている。まさか、レンガが浮き出ているとは・・・。



土曜日Fさんの通夜の席で寺の副住職が「人生三つの坂」の説教をされた。何だかクマさん自身が説教されているような気がした。やることをやらずして、偶然や運のせいにしていないか?打つべき手を打たないでいると、僅かな要因が積み重なり、偶然が必然になっていく。災難は要因が積み重なり、必然に起きる。とさ。


そこでクマさん、日頃思っていることに副住職がお墨付きをくれたと意を強くした。副住職の説教の裏を返せば、人生一寸先は闇、いつ何が起きるやらわからない。自分のやりたいことをやれるうちにやりたいだけやっておこう。ただし、身の丈にあわせてだ。