ものわかりが良すぎたカープ


けさの最低気温13度でこの秋一番の冷え込みだとか。暦は正直だ。二十四節気の「寒露」だ。昼間の日差しに夏の名残があっても、つるべ落としの秋の日が暮れると急に冷え込む。秋の夕暮はなぜか物悲しい。広島カープファンにとっては物悲しさもひとしおだろう。


プロ野球セ・リーグは昨夜の広島・中日戦でレギュラーシーズンが終了した。この試合は中日山本投手の球史に残る50歳での先発出場であり引退試合である。それより何よりカープが勝てば3位が確定でCSシリーズの出場権が得られる。負ければ4位確定で3位は阪神に決まると云うエキサイティングな試合だった。



報道の通りカープは0−3で負け。4位確定だ。CSシリーズ出場はヤクルト、巨人、阪神に決定だ。結果的には先月の甲子園での両チームの直接対決での「ビデオ判定」による誤審が順位を左右したことになり、カープファンにとっては悔やんでも悔やみきれないことになったのだ。


先月12日の甲子園での直接対決。2対2の延長12回、広島・田中のセンターフェンス際への打球が、ビデオ判定のすえ3塁打と判定された。その後、この打球は実際にはホームランで誤審だったことが分かったが、記録は訂正されず、試合は2対2のまま引き分けとなった。田中の打球がホームランと認められ、広島が勝っていたら、阪神と広島の最終順位が入れ代わっていただろう。


誤審をした審判に何かペナルティーが科せられたかどうかは知らないが、「ごめん」で済むわけには行かないだろう。選手には生活がかかっている。球団の経営だって左右される。「たら、れば」を云いだしたらきりがない。3塁打の判定を受け入れ試合を成立させてしまった広島にも甘さはなかっただろうか。



きのうの最終戦に負けたからこんな問題も起きてくるが、今さら蒸し返すわけにも行かないだろう。「勝負は下駄を履くまでわからない」3塁打の判定をされて受け入れた時、最終戦できのうのようなシチュエーションにならなければよいが・・・と指摘する報道もあった。それが、現実になった。


カープの首脳陣もファンも”ものわかりが良すぎた”のではないだろうか。これがドラファンだったら怒りが爆発するかもしれない。来シーズンに向けて何らかの再発防止策を考えてもらわなければなるまい。