今、「あさが来た」がおもしろい


雨がらみの週末から週明けは3週間ぶりのことだ。終日の雨でひっそりと静まり返った佇まいの日曜の夕暮時ともなれば、そぞろ寒さの中、おまけに「立冬」だ。蕪村のこんな一句が頭をよぎる。「去年より又さびしひぞ秋の暮」


いま朝の連ドラ「あさが来た」がおもしろい。去年の「花子とアン」「マッさん」といい今年の「あさが来た」といい、クマさん的な分類の仕方をすれば、ストーリーはノンフィクションでドラマはフィクションのサクセスストーリーだ。実在の人物の成功物語という共通点がおもしろくさせているのだろう。



翌日の展開に期待を持たせるドラマの仕立て方が特に「あさが来た」をおもしろくさせているのだろう。朝7時半からのBSで大概見ているが、見逃した時は昼の12時45分か夜11時の再放送で欠かさず見ている。


「あさが来た」のヒロイン「あさ」のモデル広岡浅子は最近ブレイクしているようだ。マスコミの露出度が多い。大同生命のコマーシャルに出ている。江戸時代大阪有数の豪商であった加島屋は、明治維新の動乱により家勢が傾くが、その危機を救ったのが、17歳で加島屋・広岡信五郎に嫁いだ広岡浅子。炭鉱の経営を手始めに、大同生命の創業に参画や女子教育の普及に心血を注ぎ日本女子大学の創立に深くかかわった。



5日の朝日新聞デジタル版。「あさが来たモデル、広岡浅子ゆかりの資料1万点発見」の見出しだ。あさが嫁いだ大阪の豪商加島屋が幕末に各地の藩に貸した金の借用書など約1万点の資料が奈良県橿原市の民家で見つかったという。う。                        


この家は江戸時代以来奈良県で山林経営をしている岡橋家。太平洋戦争の際に広岡家が加島屋関係の古文書を疎開させていたという。大阪の両替商が明治維新で受けた打撃の実態をつかむ貴重な資料となるらしい。


ドラマの方は、今週から舞台が筑豊の炭鉱に移り、ピストルを携えたあさと炭鉱夫たちとの駆け引きに目が離せない。