ケヤキの変身


年の瀬らしい冷たい風の日が続く。と云っても、この冬将軍の滞在はきょうあすくらいまでで、大晦日から新年は穏やかな日になるとのことだ。


クリスマスが過ぎると師走も「かぞえ日」となる。つまり、年内も指折り数えるほどになった日々を云い、せわしさは募るものだ。その「かぞえ日」もあと2日ともなればなおさらのことだ。日向ぼっこしながら、コーヒー片手に新聞を読んでいると、もう一人の自分が「そんなにのんびりしていても大丈夫?」とささやいてくる。貧乏性だな、オレって。



全体で600坪くらいの広さの家庭菜園。40数人のメンバーだ。その西端に15m以上もあるケヤキが1本ある。家庭菜園のシンボルツリー的存在だ。12月から3月までは、ほとんどの人が畑に顔を出さない。だから、シンボルツリーのケヤキが常緑樹だと思い込んでいる人がけっこうな数いる。


今年の夏だった。「あのケヤキが紅葉するなんてそんな・・・」なんて云う人がいたので来年の春になったら写真を見せてあげると約束した。定点観測したケヤキの写真だ。                          



11月16日時点では常緑樹と思われるかもしれない。12月15日までの1ヶ月の間に大変身だ。黄色に変身したり、写真より赤く変身したりするものもあるようだ。そして、落葉後の今月28日には放射状に広がる独特の樹形の姿が現れる。


ケヤキは落葉後に枝が細かく分岐し放射状に広がるその姿が最も美しいとも云われるようだ。葉におおわれている時も立派な木だが、枯れ木になってますます品格が感じられところにケヤキらしさがあるとも云えるだろう。ナイスガイがナイスミドルになりナイスシニアになったようなものだ。