三ツ星バス


強烈な冬将軍が去ったというものの、きょうも氷点下の朝。マイナス1.8度とか。風も穏やかだから冬から一挙に春が・・といったような気すらする。


「宿泊 当社Aランクホテル」「新幹線こだまグリーン車」旅好きだから新聞の広告や旅行エージェントから送られてくる雑誌でよく目にする”うたい文句”だ。ところが、現地へ行って観光するときに観光バスはどんな程度のバスか表示してあることはまずない。トイレ付バスだとか1人掛け3列シートなどといった特殊なバスを使う場合の明示はある。



先日の軽井沢のスキーバスの転落事故のほとぼりが冷めかかったいま、何とかならないものかと気が揉める。バスツアーに関してのことだが、バス会社の系列の旅行会社が企画するツアーには同系列のバスが運行されることが分かっているから宿泊を伴うツアーであればホテルのランク付けを明示してもらえれば利用者としても安心できるかどうか判断しやすい。


そうでない旅行会社の企画するツアーにはどんなバス会社が運行を担当するかわからないので、安心度の判断が難しい。旅行会社はツアーの大きな要素を占める乗り物とホテルの良否を判断する指標を利用者に明示するべきではないか。



そこで、日本バス協会のHPを調べた。同協会は全国2260の乗合、貸切バス事業者が加盟している公益社団法人。貸切バス事業者安全性評価認定制度がある。日本バス協会において、貸切バス事業者からの申請に基づき安全性や安全の確保に向けた取組状況について評価認定を行い、これを公表するもので、平成23年度から運用を開始している。
(右認証ステッカー)

運用方法は省くとして、愛知県では68貸切事業者があって三ツ星事業者は11.二ツ星は4、一ツ星は8事業者のようだ。こういう制度があったなら旅行会社も「バスは三ツ星しか使いません」と宣言するとか、三ツ星バス会社も、もっと自己PRをすればいいのに・・・。どうせ、お上から押し付けられた制度で業界内部を混乱させたくないので、形だけの制度に終わっているような気がしてならない。



キャバレーで相手してくれるホステスさんが三ツ星か、それとも星なしかと心配しながら席に来るのを待っているようではサマにならない。キャバレーはそれで済んでも、バスツアーで仕向けられたバスが星なしだと軽井沢スキーバスのようなケースが起こり得るのだ。


「安い旅行代金には何か裏がある」バス事業者も旅行業者ももっと情報を開示して利用者が賢くなることだ。そうしてブラック企業を淘汰させて行くことが規制緩和の弊害を除去していく道ではないだろうか。