みどりの日


昨夜からの春の嵐が駆け足で通り抜け、けさは青空が戻った。夏日も戻った。いい天気に恵まれたが、きょうはいったい何の日だった?祝日と祝日に挟まれた国民の休日だったか?いや、それは昔のこと。今は「みどりの日」だ。そうか、そうだったなぁ。昔の天皇誕生日が「みどりの日」に変わっが、それが「昭和の日」に変わったので押し出されて5月4日に来たのだ。野山も街も新緑の美しいこの時季に「みどりの日」、よかろう。


きょうは、「みどりの日」にちなんで、新緑や若葉を絡めた一口フォトエッセイを並べてみた。


●2、3日前の中日新聞朝刊一面に知立・八橋の無量寿寺境内のカキツバタの群生に大勢の人出の写真が載っていた。人ごみの中から眺める群生もよかろうが、拙宅のすぐ下にある周囲を新緑の桜の木と柳に取り囲まれている四つ池小公園。そこの池に架かる木道の片隅で一株寂しげに咲くカキツバタの風情もまたよろし。


ら衣つつなれにしましあればるばるきぬるびをしぞ思ふ
慣れ親しんだ妻を都において、はるばるここまでやってきた旅のつらさを身にしみて感じる史上最高のプレイボーイ在原業平(ありわらのなりひら)の気持ちを察するにはここが最適だと思うが。



●きのうの日記のタイトルは「友活」「安全保障」だった。四つ池の周囲の新緑が美しい葉桜にもこのPKOがあった。新緑の葉がまだ柔らかい時期に桜の葉には「蜜腺」があって、(写真矢印)そこから蜜を出してアリを誘惑する。つまり「友活」をするのだ。                                     


何のためか?孵化したばかりの毛虫や蛾の卵をアリがエサとして持って行くからだ。つまり葉が柔らかい間は毛虫などに食べられやすいので、その「安全保障」のために新芽を出して葉が成熟して硬くなるまでの間蜜をエサに「友活」をするのだ。


蜜腺の話は先日の「季節の花めぐり」の際の先生の説明の受け売り。桜に限らず多くの植物に蜜腺はあるそうだ。きのうの憲法記念日に絡めて一言いうならば、植物の世界でさえ自らの身を守るためにPKO活動をするのだ。まして人間世界で非武装中立なんて・・・。