縁(えにし)の糸


もう梅雨が明けたかと思わせるような炎天だ。きょう7月7日は七夕であり、二十四節気小暑。梅雨の終わる頃で、暑さが本格的になる頃だ。


この時期、庭のアジサイの七変化もそろそろ哀れな姿になってきた。代わって、ランタナの七変化が賑やかになってきた。手間はかからず、6月からおよそ半年間咲き続ける庭の優等生だ。


♪♪ 天が描いたシナリオに沿い / あなたと私知り合うの ・・・・・どんなに細い縁(えにし)の糸も/ 物語運んでくる    竹内まりや作詩作曲「縁(えにし)の糸」、何年か前のNHK朝の連ドラ「だんだん」のテーマ曲の記憶にあるだけの部分だ。



きのうからきょうにかけて、「縁の糸」の歌にあるような、まるで天が描いたシナリオかと思わせるようなサプライズの続出だ。そのうちのひとつは「七夕宇宙飛行」だ。宇宙飛行士の大西卓哉さんが七夕のきょう、ロシアのソユーズ宇宙船で、国際宇宙ステーションに向け出発した。まさに天の描いたシナリオどおりだ。


七夕の前日のこと、「女は愛嬌、男は度胸」と云われるがふたりの女が”クソ度胸”を見せた。小池百合子自民党からの推薦というパラシュートもつけずに崖から飛び降り、東京都知事選に出馬を決めた。           



NHK朝の連ドラ「トト姉ちゃん」、ヒロイン常子は文芸物の出版社に退職願を出した。毎日の生活に困っている女性たちの手助けとなる雑誌を作りたい一心で。無謀にも資金繰りも何もなく。”クソ度胸”だ。現実の世界とセミノンフィクションとはいえ、ドラマの世界を同じ土俵で論ずるのに無理はあるが、ふたりの女性が同じ日に”クソ度胸”を世に晒したのには間違いない。何らかの縁の糸が結びつけたのだろう。


折も折、きのうの中日夕刊のコラム欄「紙つぶて」の執筆者が「暮らしの手帖」の編集長。常子が終戦の翌年に起業した出版社で創刊した雑誌が「スタイルブック」、「暮らしの手帖」の前身なのだ。この編集長、連ドラでそろそろ「スタイルブック」創刊にまつわる場面が展開するので楽しみだと書いていた。けさ、その場面だった。


こうしてみると、あれもこれも、この世で起きること、みんな何らかの縁の糸でつながっているもんだ。