「先楽後憂」か「先憂後楽」か


安定した天気の続くはずのこの時期、不安定な日ばかりだ。とはいえ、この季節の景色を彩る草や花はいつもどおりに私たちの心を和ませてくれている。ウォーキングの路傍の草むらに咲くヒルガオだ。             


アサガオ同様朝開花するが昼になっても花がしぼまないことからのネーミングだ。アサガオヒルガオもヨルガオもみなヒルガオ科でヒルガオはこれらの総本家といったところだ。



自宅の駐車場に頭から入れてバックで出る駐車の仕方をしていて、道路に出る時にバックで出るものだから走行中の車に接触したことがある。それ以来バック入れ頭から出る仕方に変えた。そんなことがきっかけで日本と欧米の駐車の仕方について旅行をしたときに観察するようになった。                          


欧州では路上でのよくぞここまでできるものだと感心するほどのキチキチの縦列駐車が随所で見受けられた。米国では頭から突っ込んで駐車する仕方。入れる時は楽だが、出る時に苦労することが多い。逆に日本では余程のことのない限りバックで入って駐車する。入るときに苦労するが出る時は楽だ。



初めに楽して後で苦労する米国人。その逆に初めに苦労して後で楽する日本人。先楽後憂の米国人と先憂後楽の日本人。米国のリーマンショックの引き金になったサブプライムローンがいい例だ。住宅ローンの返済が初めは低額の返済で後で高額になるローンで破たんしてしまう人がどっと出た。


日本人は老後のことを考えてコツコツと苦労して金を貯め、1500兆円ともいわれる個人金融資産を作り国の借金である国債を買い支えている。米国などの借金大国とは違って、日本は国債が自国で消化されているから同じ借金大国でもまだ健全だということで円が買われ円高になっている。


日米の駐車方法の違いが国民性の違いを象徴しているだけではない。”風が吹けば桶屋がもうかる”式の理屈で行けば1ドル110〜120円が攻防ラインの円安ドル高が現在の100円が攻防ラインの円高ドル安の端緒にまでなっている気がする。