関口知宏 旅番組


熱帯夜の続きで早朝のウォーキングでも清々しさが感じられない。早々にウォーキングを切り上げて家庭菜園で農作業。蒸し暑さで一汗も二汗もかく。迷い込んできたアゲハ蝶が農具箱の上でじっとして動かない。羽根の一番下の赤と青の部分が実に美しい。伊藤若冲の絵の色使いを彷彿させる。(画像でしか見たことないが)写真にするとそれがあまり強調されなくて残念だ。



今、普段会話のないサイレント夫婦の一番充実した時間は朝の7時半からのテレビ「とと姉ちゃん」の15分とそれに続く「関口知宏欧州鉄道の旅イタリア編日めくり版」の15分を見た後の10分か15分の会話だ。特に、鉄道の旅は3年前のイタリア旅行を思い出させてくれて、会話が弾むのだ。



とはいえ、関口は日本でいえば稚内から鹿児島まで鉄道で移動。当方は東京、箱根、京都のゴールデンルートをバスで移動のようなもの。それでも、イタリアの現地ガイドから聞いたイタリア人の大切にしていること「家族」「食べる&コーヒー」「喋ること」「サッカー」。これをふたりが憶えていて、そういえば、関口の番組では毎回その4項目のうち2、3項目がちりばめられていることで珍しく意見一致。



2年前の欧州鉄道旅行にはカミさん行かなかった。その時との比較がまた興味のあることだ。関口の旅の中でも、代行バスに乗るシーンが2度、3度あった。我々の旅行のときも代行バス区間があった。ミラノからウィーンに行く時だった。日本では災害とか事故のあった場合に代行バスが運行されるが、めったにあることではない。イタリアでは保線工事をするときは列車を停めてするようだ。したがって、頻繁に運行されるのだ。



欧州鉄道旅行で気づいたことは、治安の悪いことはもちろんだが、喫煙マナーの悪い事と落書きの多い事だ。とくに目立つのがイタリアだった。電車のボディーへの落書きは各国同じように見受けられた。さすがに、国際長距離列車には見受けられなかったが、ローカル列車や沿線の壁などに描かれたものが多かった。



関口の番組でもナポリより南の方のローカル線の車窓から沿線の壁に描かれた落書きを見て「落書きでも案外うまいじゃん」とつぶやくシーンがあった程度だった。この番組のねらいとするところから外れたものだから、特に強調するまでもなく、それはそれでよかろう。


憧れの地で憧れの列車に乗って地元の人々との、温もりのあるふれあいが「売り」のこの番組。一服の清涼剤であり、サイレント夫婦の潤滑油でもある。来週で終わってしまうのが惜しい。