竜神さま


雨の彼岸の中日、秋分の日。過去3年間の秋分の日の天気を日記で調べたらいずれも晴れだ。やはり、今年は異常気象だ。気象が異常でも、時間の異常があったら大変だ。昼夜の時間がほぼ同じで、きょうを境に夜の時間が長くなっていく。こんな雨降りだから、夕方5時頃にはもう暗くなった。


異常気象の元凶ともいわれるエルニーニョだかラニーニャだかしらないが、自然にはとても歯が立たない。日本列島を横断した台風16号の被害は47都道府県の半分くらいに及んだのではないだろうか。大雨による浸水や停電など、むごい爪痕を残した。8月以降に上陸したのは6つ目らしい。竜神様が暴れ出したかもしれない。




きのうの生涯学習講座「幸せの国ブータン」。講師は最初にブータンの国旗をスライドで映し出していわく。ブータンの子ども達は国旗を描くのを嫌がっている。理由は竜のうろこを1枚ずつ書くのが大変だから。竜はインドの水の神。それがの国旗に描かれるほどブータンはインドから文化面でも経済面でも大きな影響を受けている。世界中でビザなしでブータンに入国できるのはインド人だけ。


古代中国の伝説、水から生まれた竜は春分になると、天にかけ昇り、恵みの雨をもたらす。秋分には、地上に降り、淵に潜み静かに春を待つそうだ。中国とインドの竜の本家争い、大変興味のあるところだが、今はそんなことを云っている場合でない。もう雨は十分なのだ。何とかしてもらいたいのだ。


中学だったか高校だったか教科書に源実朝の歌があったのを思い出した。

時により 過ぐれば民の嘆きなり 八大竜王(はちだいりゅうおう) 雨やめたまへ  源実朝

きょう秋分、もうそろそろ淵に潜み静かに春を待ったら、如何なものかのう。