木を見て森を見ず


朝から蒸し暑い。台風が近づいているせいだろう。10月というのに真夏日に近い29度の最高気温だ。異常気象のようだ。四つ池沿いの桜並木の中で一輪だけサクラの”狂い咲き”だ。いや、そんなはしたない言葉はよそう。”返り咲き”だ。「季節の花めぐり」の際、いただいた資料に”返り咲き”の説明があった。


サクラの花芽は夏の間にできる。そして、冬の低温に備えるために葉から休眠ホルモンを出し、花芽を硬くして翌年の春まで咲かないようにしている。しかし、アメリカシロヒトリというガの一種の虫による食害や台風などで葉を失くすと、休眠ホルモンの供給がストップして休眠できずに秋、気温が丁度良くなった頃に花が開くというわけだ。



今週のハイライトは小池都知事の施政方針演説や蓮舫民進党新代表の代表質問。女性のデビューが脚光を浴びた。自分が一番関心を持ったのは小池知事が指摘した都庁内の統治体制があんなにもろいものだったかということだ。振り返れば、過去3代の都知事は作家と学者。組織の中で雑巾がけから始めて上まで昇りつめたような人はいない。


一匹狼でやって来た人は組織をまとめて引っ張って行くことを得手としないのではないだろうか。そんなところから、小池知事が指摘していたように部門間、職責の上下間の意思の疎通を欠いていても平気でいられたのだろう。。



そうした空気に馴れてしまうとそれが当たり前になって、自分に与えられたことさえしておればの空気がまん延してしまうのだ。一口でいえば、東京都庁を森に例えるならば、一本一本の木は丁寧に育てられているが、果たして森を構成していくのに適しているかどうかを見る人が不在だったということではないだろうか。


小池知事、記者会見で話すとき、あまりにも横文字を使い過ぎだ。「都民ファースト、アスリートファースト」なんて云わなくても「都民第一、選手第一」といえば、子どもにもジジババにもわかると思う。


蓮舫さん、二重国籍問題は沈静化したが、政権交代可能な党の代表になったら、どういう問題が引っかかってくるということくらい想定した上で代表選に臨むべきだ。尖閣問題は台湾も絡んだ問題なのだ。


※あすの日記は休み