旅行で気づいた西郷トランプ


長女夫妻と嫁ぎ先の両親、わが夫婦の6人での南九州旅行だった。11日の日曜、セントレアから宮崎空港へ、レンタカーで霧島温泉へ。翌日桜島経由で指宿温泉。翌日知覧、鹿児島市内、同空港からセントレアの行程だった。


宮崎はおよそ20年ぶり、指宿、鹿児島、霧島はおよそ50数年ぶりだった。当時の街中の景色などはっきりした記憶はないが、かつて登った霧島韓国岳開聞岳の姿は当然のことながら当時と変わることなく、昔の記憶そのままだ。



美しい景色、懐かしい景色。旅の楽しさの一つだ。クマさんは目に飛び込んできた景色や出会った人との話からその背後にあるものを色々推理してみるのが大きな楽しみだ。今回の旅行でこんなことがあった。


宮崎、鹿児島での昼食はグルメランキングの上位の店に行こうという娘の提案で1日目には宮崎おぐら本店のチキン南蛮、2日目鹿児島とんとろ天文館本店鹿児島ラーメン、デザートは天文館むじゃきの白熊かき氷。3日目鹿児島中央とんかつ丸一。


そのとんかつ丸一。1時過ぎにもかかわらず、行列のできる店だった。ベンチに座って隣の60歳前後のおじさんと話を交わした。彼は警視庁機動隊の出身でこの店のマスターは彼の警視庁時代の後輩とのことだった。そこで、”はた”と思った。警視庁の4万数千人の警官の20人にひとりは鹿児島県出身だということをどこかで読んだ記憶がある。



その記憶にある話は、”まゆつばもの”の話でもない。と推理した。これはきっと明治維新西郷隆盛の時代に遡る話ではないだろうか。明治維新になっても、薩摩や長州の高級武士だけが優遇され、下級武士や農民の生活はいままでとは変わらない。不満が沸き上がっていた。米国のトランプが移民に職を奪われた白人低所得者層から支持を受けて大統領になった状況に似ている。


大久保利通岩倉具視から維新政府を何とかしてくれと請われた西郷トランプは鹿児島から上京。改革に着手する。その一つに今の警視庁の前身の組織を設けた。薩摩から人材を呼んで軌道に乗せた。それが、いまだに先輩、後輩の関係のつながりで続いているのではないだろうか。


今のトランプを遡ること150年、西郷トランプの故郷からの雇用創出事業がいまに脈々と続いているのだ。この推理、あながち、”まゆつば”とも言えないのではないかな?