隗(かい)より始めよ


きのうまでの「春の生みの苦しみ」の甲斐あって春がやってきた感じの日となった。冷たい風がない。日差しに温もりが感じられる。早朝こそ、冬空を思わせる抜けるような真っ青な空だったが、日が高くなるにつれて、どことなく霞がかったのどかな空が広がってきた。これぞ、春の空だ。しかし、夕方には曇り空。あすは雨の予報だ。



先日振込用紙にA4判の上の写真を添えて、多治見高校甲子園出場に伴う支援要請の手紙が来た。多治見の仲間のブログでも商店街の祝賀横断幕や、市役所の庁舎の懸垂幕の写真を載せて募金を呼び掛けている。 ●募金振り込みに是非協力してください! ひとくち3千円 ●バスは 75台用意しております ●おおぐちは、現在 多治見商工会議所会頭 100万 副会頭3名 50万  などとのカキコ。


同校は数年後に創立100周年を迎える。野球部は昭和21年に創部。他の部活とグランドを共用しながらも、21世紀枠とはいえ甲子園出場。トランプ政権が誕生したことに匹敵するほどの、まさかのハプニングだ。今回の募金目標額は3500万円。「隗(かい)より始めよ」ということで商工会議所の会頭、副会頭4人で250万円出していることは結構なことだ。



「隗(かい)より始めよ」とは中国故事にならって、「大事業をするには、まず身近なことから始めよ。また、物事は言い出した者から始めよ」ということだ。今、さかんに論じられている「働き方改革」にこの故事を当てはめてみると、こんなことが云える。


官僚の働き過ぎは付き合いのある民間企業も巻き込み社会全体の長時間労働の引き金となっている。そんなことが云われている。官僚の仕事の内で国会での答弁書つくりに費やされる割合がどの程度か知らないが、かなりの割合を占めると思う。


働き方改革」も「隗(かい)より始めよ」で、まず官僚の書いた答弁書を棒読みするだけの大臣の答弁の仕方からはじめて、官僚の働き方、民間企業へとドミノ倒し的に進めて行くのもひとつのあり方ではないだろうか。1週間ほど前の朝日新聞天声人語に出ていたサラリーマン川柳。(ノー残業お持ち帰りでフル残業)(効率化提案するため日々残業)これでは、困るが。