「べっぴんさん」あれこれ


日中は晴れ間が広がり、風も穏やかでこの時季らしい日になった。きょう3月29日の誕生日の花はカタクリラジオ深夜便。2.3日前の新聞に足助の飯盛山で咲き始めたことが報じられていた。わざわざ、写真を撮りに行く気にもなれない。歳のせいだろうか?おととし撮ったものだ。


カタクリの花は、香嵐渓飯盛山の北西向き斜面に群生地がある。例年開花は3月下旬頃。香嵐渓では昔から自生していたものを保護・育成した結果、現在の大きさになった。カタクリの花は種子から開花までに7年くらいかかる。花びらは一日の中で気温が上がると開き、下がると閉じる。この繰り返しで約1週間の命。昔は球根から片栗粉を採っていたが今はじゃがいものデンプンから採っている。



この花はどちらかというと寒帯性の植物で関東以西にはあまり多くない。早春の他の野草に先駆けて咲く花で、形といい色合いといい「春のはかない命」と云われるにふさわしい花だ。ひかえめにうつむきかげんに咲き、清楚な色合いのところなど、これぞ大和撫子と云った所だ。クリスマスローズに似た雰囲気を持っている。


昔は片栗粉の原料として球根が主役を張って、花は添え物だったカタクリ。時は流れで、今では花が主役を張り、球根は添え物だ。昔と今では主客転倒だ。



NHK朝の連ドラ「べっぴんさん」。つまらん、つまらんと思いつつ見ながら半年が経ってしまった。慣れと惰性で過ごした朝の15分間だ。神戸の子供服メーカー「ファミリア」の創業者をモデルにしたドラマ。良家のお嬢様の戦前から戦後の高度成長期に至るまでの半生を描いている。



家業の倒産、戦地へ夫を送り出した妻の苦悩、戦後のヤミ市の中で仲良し4人組で始めた子供服づくり、会社組織への脱皮、百貨店への進出、子育て、嫁・姑の苦悩、世代交代などを描いているが、その底流にあるのは甘っちょろい少女小説的趣味に感じられて仕方ない。


先日、病院の待合室で読んだスポーツ紙に載っていた。「べっぴんさん」後半になって視聴率が落ちている。合格点の通算20%が危ない。と。視聴者が「見ていたがつまらない」と見切ったことも考えられる。あまりにも”ぬるま湯”で出るに出られないクマさん、「えぃ、面倒だ」今度の土曜日の最終回まで我慢して見るとしよう。