福岡現金強奪事件に思う


青空が広がり風も穏やかで過ごしやすい春の日。桜は葉桜、3日と続かぬ春の空。あすは、もう雨の予報だ。先日咲き始めた牡丹をはじめとして、庭の草木の彩もいっきに春らしい装いとなってきた。けさのラジオ深夜便できょう25日の誕生日の花はライラックと伝えていた。



ウチのライラック、去年切ってしまった。紫と白があった。リバイバル版の登場だ。ライラックは英語名でフランス語ではリラ。深夜便ではこの花に因んで「リラの花咲く頃」を岡本敦郎が歌っていた。リラの花とかマロニエとかハナミズキの咲く街並みはなんとなく欧州風で情緒的で叙情的な感じを抱かせる。


札幌の市の花だそうだ。そういえば、札幌から旭川へ特急ライラック号に乗ったことがある。「ライラック」と耳触りもいい。




先日福岡で起きた現金強奪事件、色々なことを思い起こさせてくれた。キャッシュレスが当たり前になったご時世に、大金の持ち運びを命じられる人たちの存在だ。これが、格差の拡大の現実だろうか?福岡空港から国外に持ち出そうとした7億3千万円は、事件とは無関係だろうか? 50年前のあの3億円強奪事件の教訓は風化してしまったのだろうか?


50年前の3億円強奪事件は、犯人が暴力を使うことなく、国内では誰も金銭的な損失を蒙ることもなく3億円を手に入れている特異な犯罪だった。(盗まれた3億円は保険金からすぐ補填され、保険会社は海外で再保険を掛けていたため損失はなかった)


そして、この事件を機に給料の銀行振り込みが普及し、専門の訓練を受けた警備員による現金輸送警備が本格化したのだった。福岡の現金強奪事件が現金決済がならわしの金(きん)取引とはいえ、50年前の教訓が忘れられているとしかいいようがない。