「なんじゃもんじゃ」あれこれ


終日おおむね晴れの穏やかな「みどりの日」。きょう5月4日の誕生日の花はハナミズキラジオ深夜便でやっていた。どういうワケかウチのハナミズキ、きっと何の手入れもしない亭主に愛想をつかして枯れてしまったのだろう。そこで、ご近所さんで咲いているハナミズキが代理出演だ。


パーソナリティー氏の説明によると、およそ100年前に日本から米国ワシントンへ贈った桜の苗木の返礼として日本に贈られたのがハナミズキ。また、ちょうど100年後に起きた東日本大震災の年に、ハナミズキの苗木3千本が被災地に寄贈されることが当時の野田首相オバマ大統領の会談で決まったそうだ。


桜と入れ替わるように咲くハナミズキ。明るく目を引く花、秋につける赤い実、紅葉といずれも魅力満載だ。ヤマボウシに似ていると思ったら、アメリヤマボウシという別名もあるそうだ。やっぱり、和風の庭園より洋風の庭の庭木に似合う。一青窈の歌う「ハナミズキ」も素敵だ。


三好丘のど真ん中に鎮座する三好丘のシンボル名古屋刑務所。正門から本館まで200mほどの間、両側はヒトツバタゴの並木になっている。美しい新緑の葉に白いものが混じり始めた。花が咲き始めたのだ。やがて、雪が積もったような景色になるだろう。あまり縁のない場所だから、20数年住んでいても、まだそんな風景は見たことがない。


いつごろ、この並木ができたか知らないが、ここの木は植栽されてまだ間がないだろう。樹高3mくらいだ。緑化センターで見るものは4〜5m、自生のものは10m以上はあるから満開の時は壮観だ。4つに深く裂けた長さ1.5〜2.0cmの白い花を樹冠全体につけ非常に美しい。(右下写真)



緑化センターの先生の説明によると、本来の自生地は中国大陸や台湾で、日本では岐阜県東濃地方と愛知県犬山付近それに対馬と珍しい分布形態だという。鳥が種を運ぶことにより、全国的に自生するようになったという。国の絶滅危惧種に指定されている。対馬のヒトツバタゴは国の天然記念物に指定されている。


いつぞや、朝のラジオでこんな紹介番組をやっていた。長崎県対馬上対馬町では今3000本を越えるヒトツバタゴの自生木が満開。山を真っ白に染め上げる様は見事。入江を囲む山の斜面に多く、静かな海面を真っ白に照らし出す。この様子から地元ではウミテラシとも呼ばれている。今(5月中旬)、ウミテラシの真っ最中とか。



「ヒトツバタゴ」名前の由来はこうだ。「タゴ」は野球のバットに使う木「トネリコ」の方言名で「ヒトツバダコ」がこれによく似ている。トネリコが複葉であるのに対して、こちらは単葉であることから名づけられた。


一般的には「ヒトツバタゴ」というより別名の「なんじゃもんじゃ」ということの方が多い。この由来は「何の木じゃ?」とか呼ばれているうちにいつのまにか「なんじゃもんじゃ?」という変わった名前になってしまったらしい。ただし、これは固有名詞ではなく、クスノキ(樟)、ニレ(楡)、ボダイジュ(菩提樹)などの別名となっているそうだ。

みどりの日」に「白」の話になってしまいました。