花桃の里


雨具持参で朝から名古屋出張麻雀。天気予報が的中して傘が役に立った。勝負の予想も的中。ご機嫌のご帰館。


南信州阿智村、月川温泉花桃の里。標高750〜1000mだ。ここに車から降り立つとひんやりとした空気で初夏の陽気のみよし周辺とはまるで気候が違う。周囲の山にはまだ山桜が咲いている。赤、白、ピンクの花桃が川の両岸と背後の山に咲き乱れる。その景色のグラデーションは圧巻だ。さながら白=源氏、紅(赤)=平家が入り乱れて戦った「源平合戦」を彷彿させられる。



きのう、カミさんの兄夫婦と4人で訪れた。中央道園原ICで降りれば5分くらいのところだが、国道19号線南木曽から国道256号線清内路トンネルを越すと街道の両側が花桃の並木になっている花桃街道経由のルートをとった。帰途、街道上にある高原のホテル風の瀟洒な建物、ホテル木曽路で入浴。ここの湯がまたいい。肌がスベスベになる。


ホテルで「花桃ヒストリー」を聞いた。大正時代の終わり頃、木曽川電源開発をした福沢桃介(福沢諭吉の娘婿)がドイツのミュンヘンにあった3色の花桃の美しさに感動し、自分の名前に似た花の名であったことから苗を購入して大桑村発電所の構内に植えたことに端を発している。



終戦直後、妻籠宿の住人がこの花桃を増やしたいと思い立ち妻籠国道256号線沿いに植えたのが花桃街道の始まりだという。平成に入って阿智村の地域振興事業の一環として植栽事業を始めた。平成14年、月川温泉郷を”桃源郷”にする目的で「花桃の里作り」が始まり、3500本の花咲く里になった。現在、阿智村全体で約1万本の花桃が植えられている。


そもそも、花桃とは鑑賞するための桃だそうだ。阿智村では、赤、白、ピンク3色に咲き分ける「三色花桃」を多く植栽している。桜のあとの4月中旬から5月中旬に開花するため桜・花桃と長い期間花を楽しめることが地域振興事業としてのねらいでもあるようだ。



一日、ゆったりと目の保養と肌のリフレッシュができた。大型連休が明けるまで満を持して待っていた甲斐があった。