桜葉とアリの同盟関係


いつもより少々ひんやりとした朝。日中はからっとした暑さになった。緑の草木をなびかせて強い風が、四つ池の周囲の土手に吹き渡るさまは、まさに「晴嵐」。きょうはその「晴嵐」とか「山笑う」がよく似合う日だった。


ラジオ深夜便の伝えるきょうの誕生日の花はアマリリス。いつも今頃に我が家の庭で咲くが、今年は未だ咲かず。ラジオではヒガンバナ科と云っていた。




きのう、腰ならしの軽いウォーキングを四つ池の周囲でやった。池の周囲の青葉若葉が実に美しい。桜の若葉で虫食い状態のものがけっこう目につく。観察すると、蜜腺がしっかりとできている葉は虫に喰われていない。逆に、蜜腺が小さく機能しているかどうかわからないような葉は虫に喰われている。(蜜腺は葉柄と葉の境界にあるふたつのイボ状のもの。ここから蜜が出る)                      



桜の葉とアリとの間の「安全保障」の同盟関係なのだ。新緑の葉がまだ柔らかい時期に桜の葉にはアリへの「思いやり予算」として「蜜腺」がある。そこからアリの好きな蜜(駐留経費)を出してアリに来てもらう。葉が柔らかい間は毛虫などに食べられるのを防ぐためにアリのエサになる孵化したばかりの毛虫や蛾の卵を一掃してもらうのだ。桜の若葉とアリの同盟関係は国同士の関係の手本だ。