「ね」の力


暑い、真夏日だ。まだ、5月というのに・・・。庭の片隅でアルストロメリアが咲き始めた。この花随分と大仰な名前がついている割には地味で、控えめで庭の主役を張るには少々役不足のような花に思えてならない。ウォーキング中によく見かけるが、たいてい庭や畑の片隅で添え物のように扱われている。自分だけの思い込みかもしれないが、アピールポイントが見当たらない花だ。


花びらにあるこげ茶色の斑点がアピールポイントでないかと主張する人がいるかもしれないが、あれは人様ではなく虫にアピールしているとしか思えない。花の中の蜜腺に昆虫を誘導して、昆虫のからだの決まったところに花粉をつけるためのものだ。器量はよくないが、丈夫で長持ち。強いて言えば、これがアピールポイントと云えるかもしれない。



庭のアジサイに変化だ。6月の声が聞こえ始めたから、そろそろ咲く準備を始めたようだ。点々と赤みを帯びてきた。あさつては、もう6月だ。


ブログのコメントを出したり、いただいたりするが、最初の頃は「・・・だと思います」だった。何度もやり取りする間に「・・・だと思いますねぇ」とか「思いますネ」に変わってきている。大げさに言えば「ね」一字で互いの人間関係の親密さがこんなにも変わってくる。  「ね」の力はおおきい。


NHKテレビのニュースの中で記者がスタジオに入って解説することがしばしばある。ほとんどが書き言葉でしゃべる。民放の報道番組に出るコメンテーターは話し言葉だ。視聴者にとって、どちらが親近感が持てるかはいうまでもない。記者は書くのが、コメンテーターは話すのが商売だから・・・といってしまえばそれまでだが。「おカタイNHK」から脱皮するには「ね」の力だと思う。



てなことをかねがね思っていた。そんなところへ今日配信されてきたメルマガに同じようなことが出ていた。


ある雑誌の編集者が有名な会社の社長に記事をお願いした。文章を送ってもらったが、どうも納得の行かない箇所があり、おそるおそる訂正のお願いのメールを送った。返信メールは「検討してみますね」だった。その編集者、「ね」がひとつ付くだけで温かな心が伝わり救われた気がしたという。
                         

その後電話で打ち合わせをした。「ね」のことを話すと「気がついてくれましたか。実は一度書いた後で、どうも気になって後で”ね”を付け加えました」。「ね」の一字や、絵文字が人間関係の潤滑油になってますねぇ〜。


あすから6月14日まで「クマさんの日記」はリフレッシュ休暇。(*^_^*)