舟ヶ谷池の睡蓮


随分と中休みの多い今年の梅雨だ。梅雨も働き方改革をしてもらわないと作物の収穫に影響が出てくるのでは・・・こんなことが心配される今年の梅雨。五月晴れ(さつきばれ)、6月(陰暦の5月)の梅雨時に見られる晴れ間、の昼下がり。自宅から歩いて数分というのに、舟ヶ峪(ふながや)池は、しじまの中に波一つ立たないまるで鏡のようだ。深山幽谷の趣だ。



すり鉢状のこの池。水辺に人を寄せ付けない。南風に吹き寄せられた北側と西風に吹き寄せられた東側の池の端に睡蓮の群生が見られる。肉眼ではひとつづつの花を観察することはできない。白い花が点々と咲いているのが見えるだけだ。それだけに、どこか神秘的な感じがする。深山幽谷の雰囲気がそれを余計に引き立てているようだ。



この池では暖かい水面の上に冷たい空気が流れ込んでくると、水面から蒸発した水蒸気が冷やされて湯気のような霧が発生する現象、通称「けあらし」が9月頃に見られる。更に神秘性を増すのだ。毎日違った表情を見せる四つ池を毎日眺めるのも楽しみだが、四季折々の異なった表情の舟ヶ峪池を折りある毎に眺めるのもまた大きな楽しみだ。




昼下がりに行ったというのには理由がある。睡蓮というのは読んで字の如く眠っている蓮だ。日本名は未(ひつじ)草というそうだ。未の刻(午後2時を中心とした2時間)に咲く花のようだ。だから昼下がりに行った。早朝、6時や7時には確かに咲いていない。蓮と睡蓮はどうちがうか。 蓮は葉や花が水面から立ち上がるが、睡蓮は葉も花も水面に浮かんだままなのだ。


モネの睡蓮をまねた、クマのモネマネ睡蓮画像。モネより優れている点は花も葉もクマの方が輪郭がしっかりしている点とは、某ボケ評論家の評。