20年戦争とズッキーニ・ヤーコン
朝目覚めて、青空を見上げた時の予感、もう梅雨明けでは・・・、が昼のニュースを見てそれが的中した。梅雨が明けたと思ったら、なんと気の早い事、家庭菜園でもう秋を彩る花コスモスが咲いている。きのう105歳で亡くなった日野原重明さんについて、きょうの朝刊各紙とも名物コラム欄で一様に取り上げていた。
カミさんが図書館で借りてきた先生の著書を拾い読みしたことがある。長寿社会を生き抜く知恵を教わった気がする。「75歳を超えて第3の人生が始まる」とこの人に言われれば、まるで自分に面と向かって言われているようで自然と背筋が伸びる。胸に新たな灯がともる。そんな気になる。
ブロッコリーの季節が終わったら、今はナスにキュウリにトマトにオクラ。年金生活者は毎日毎日自家栽培の野菜ばかり食べさせられる。それも十年一日のごとく昔ながらの料理の仕方で。ネットでレシピがいくらでも出ているので、それを見て目新しい料理を作ったらどうだ。
と、いえば「妻に先立たれる前に、料理の練習をしておいた方がいいよ。自分でやってみたら」と返す刀で斬り込んで来る。
家庭菜園を始めて以来、妻と夫の20年戦争は終わりそうもない。そこで、2年前に新しい野菜を作ることで休戦となった。その野菜が写真のズッキーニだ。いま、収穫期だ。ウリ科カボチャ属の野菜で、ウリあるいはジャガイモとカボチャを合せたような野菜だ。農家では先端の花がついたままの時期に収穫するそうだが、素人は花がほぼなくなり、実丈が20〜30cmくらいで収穫する。
このズッキーニはサラダや炒め物の食材として重宝している。エリンギとベーコンと一緒に炒めたものが美味しい。先月北欧ストッホルムで買ってきた主にパスタに使うチューブ入りの「たらこのペースト」をつけて食べたら最高だった。
2年前から始めた夏野菜のズッキーニと秋野菜のヤーコン。結果としては、日野原先生のいわれる「75歳からの第3の人生」への挑戦の第一歩ではなかっただろうか。20年戦争というマンネリを打破する方策としての挑戦だったと思う。