EV車(電気自動車)あれこれ


8月もあと2日、この時期になって朝から蒸し暑い「真夏」が、やっとやってきたといった感じだ。夜明け前に田んぼに囲まれた農道を歩いていても、いつもなら青田をそよぐ風が心地よいのに、今朝は風もなく空気が重い。農道から丘陵の尾根に上ると、広い雑草地に高砂ユリの群生だ。重い空気の中、一服の清涼剤だ。


「天災は忘れた頃にやってくる」は戦前の物理学者寺田寅彦の警句。それをもじって、きのうのクマさんの日記に、防災、減災訓練もさることながら、西方からやってくる災難を防ぐこと、「防西」も考えねばならない時代になったとカキコをした。西からの災難が今朝6時頃に「忘れぬうちにやってきた」。北の弾道ミサイルだ。



1ヶ月ほど前、EV車(電気自動車)が世界の潮流になりつつあるという新聞記事を読んでクマさんの日記に書き留めた。つまり、トヨタは19年に中国でEV車の生産を始める。英・仏では40年までにガソリン車、ディーゼル車の販売を禁止する。といったエネルギー政策を揺るがすような壮大なテーマが語られはじめたのだ。


現実はそんなに甘くないようだ。きのうの中日朝刊や10日ほど前の日経デジタル版の記事を総合すると以下のようだ。1、EV車は部品点数が少なく、EV化の転換が雇用に大きく影響を与える。2.電池の性能向上がまだ進んでいない。1回の充電で500km走行がクリヤーできていない。電池の劣化が早いので中古車の値崩れが大きい。3.電池の材料、素材の問題。リチウムやコバルトの供給に限りがある。代替素材の開発が進んでいない。



EV車に関する後ろ向きのことばかり列挙したが、それでもEV車が究極の環境車あることには間違いないだろう。構造が簡単なEVの普及は部品メーカーへの逆風ともなりかねないが、国内最大手のデンソーは「昨今の報道から電動化の動きが早期化した印象を受けるかもしれないが、想定内の範囲だ」と意外にも落ち着いているという。


1ヶ月前にカキコしたときは、「次の自家用車の更新時にはEV車か」そんな気になっていたが、これはフライングだった。セカンドオピニオンは医者だけではない。物事には裏表があるから、何事によらずセカンドオピニオンに耳を傾けることが大切なことだ。