観光公害あれこれ


グラウンドゴルフの夏休みが終わり、きょうから再開だ。朝晩は涼しくなっても、昼間の暑さは真夏と大差ない。立秋が過ぎてのこの暑さを「秋暑(しゅうしょ)」というそうだ。朝のラジオで教えられた。初めて聞く言葉だ。    


家庭菜園のシンボルツリーのケヤキは菜園の西端にあり、高さ10m近い。その木陰は昼なお薄暗いほどうっそうとしている。そんな場所を好んで咲くヤブランが、いま木漏れ日が眩しそうに咲いている。



先月軽井沢へ旅行したときの日記にカキコすることを忘れていたことがある。「観光公害」のことだ。地元の食品スーパーに観光客が軽井沢ブランドの土産を買うために押し寄せ、地元住民が日常の食料品を買い求めたくても駐車場が満杯で利用できない。こういうのが、一種の「観光公害」ではないだろうか。


思い起こせば、中国人観光客のトイレ汚しにはじまり、京都ではバスは超満員、違法民泊の横行、挙句の果て祇園では、人出を減らすために夜桜のライトアップの中止。10数年前には500万人程度だった訪日外国人が、去年は2000万人を超した。これだけ急激に増えれば、京都のような観光地ならば、有名税だ。では済まないだろう。マイナスイメージに繋がってしまう。



きのうの日経デジタル版に出ていた。沖縄のある島で、警察署員がレンタカー業者に、中国語や韓国語を母国語とする人に車を貸さないよう求めたと云う。事故時の通訳が足りないからだそうだ。差別意識がなかったとしても公権力が企業活動を意識的に制限する点は疑問だし、手間を理由に人の交流を妨げる姿勢を残念に思う。


観光公害を数え上げればきりがない。工場や自動車の公害を、日本は知恵と技術で克服してきた。訪日外国人2020年4000万人の目標を打ち上げたからには、観光のもたらす混乱も乗り越えねばなるまい。