東大のブランド力低下


雨上がりの朝、すっきり晴れ上がり夏の太陽が戻った。乾いた風が心地よく感じられる。きょう9月8日の誕生日の花はタマスダレラジオ深夜便。わが家の縁石に沿って、夏から初秋にかけて咲くこの花、今年は未だ咲いていない。白く美しい花を「玉」に、葉が集まっているようすを「簾(すだれ)」にたとえたネーミング。葉は細長い。


1974年生まれ東大法卒、官僚出身、衆院女性議員、文春御用達、スキャンダル。ふたりの共通点だ。ひとりは山尾志桜里、きのうの週刊文春で不倫疑惑がスッパ抜かれた。もうひとりはきょうの月刊文芸春秋で「このハゲ」騒ぎの独占告白が掲載された。


「東大」。この二文字、受験生なら誰でも憧れたが、クマさんなんぞ歯牙にもかけられなかった。その東大を出た同い年の女性議員がそろいもそろってお騒がせ先生になってしまった。民進党の前原さんも何と運のないことだ。前回の代表の時は偽メールで辞任に追い込まれ、今回は山尾スキャンダルで先行き不安な船出になってしまった。



今週、英国の機関から世界大学ランキングが発表され各新聞に載っていた。世界の大学の教育力、研究の影響力、収入力などを総合的に数値化したものだ。トップ200に日本からは東大(46位)、京大(74位)の2校だけだ。トップはオックスフォード、2位ケンブリッジの英国勢。「面従腹背」を是とする事務次官文科省のトップに君臨していたからこの様か。


運動会で1位2位の順位をつけないような何でも平等主義が生んだ結果ともいえるのではないか。3日前の日経デジタル版に載っていた。東京23区内にある大学の定員増を来年度から認めない。これは、若者が大学入学を機に流出するばかりで、地方はさびれるばかり。ということで全国知事会が求めた結果らしい。こんな過保護策が地方創生につながるか疑問だ。




中身に関係なく、ただ23区内の大学を一律に抑えつける。これでは、国際的に見劣りする日本の大学の力を一段とそぎかねない。全国から才能のある若者が上京してくる機会を減らすだけでなく、世界からの人材獲得に影響を及ぼそう。


東大の国際的な評価は2011年の26位から年々低下し、今年は先述のとおり46位。ふたりの議員の行状は短期的とはいえ、国内的なブランド力にマイナスイメージをもたらした。何が問題なのか、何が欠けているのか、それを直視しない限り東大のみならず、日本の大学の国際評価は低下するばかりだと思う。