平昌五輪開会式を見て


何日ぶりだろうか、朝顔を洗う時にスムーズに湯が出た。空はどんより、予報通り午後から雨だ。きのうから平昌(ピョンチャン)冬季五輪が始まった。開会式の模様をテレビで見た。飽きてしまって聖火点火のシーンまでは見られなかった。4年前のソチ大会のとき、日記に書いたことを思い出しながら開会式の模様を途中まで見た。


4年前こんなカキコをした記憶だ。民族の祭典とは名ばかりで、どうみても欧州と北米の金持ちクラブの冬の運動会の気がしてならない。採点競技のフィギアスケートで黒人選手が白人選手に勝つことは不可能に近いのではないか。スキーで黒人選手がメダルを取ったら歴史的快挙と云われるだろう。




ところが、どうだ。アフリカ大陸の国から、今真夏の南半球の色々な国が、赤道直下の国々から続々参加しているんではないか。これには、認識を改めた。五輪は参加することに意義があるのだ。もうひとつ、そうだったのか・・・。生涯であれほど熱心に見たことのないドラマ、「冬のソナタ」。平昌市のドラゴンバレーはそのロケ地だったのだ。


ホテル改築の仕事でやってきたユジンとミニョンが次第に心を通わせていく場所。夜のゲレンデ、人工降雪機から舞い落ちる雪のシャワーを背景に歩み寄るふたりの美しいシーンは忘れがたいものだった。平昌市はソウルから高速鉄道で1時間半。人口5万余の山に囲まれた地。ドラゴン・バレーを含む一帯は韓国有数の高級リゾートであるそうだ。




まだ始まったばかりの五輪放送だが、こんなことを思った。「アスリートファースト」であるべき五輪が放映権料を稼ぐために「スポンサーファースト」になっている。競技時間が早朝、深夜にも及び選手の体調管理が大変だ。高額な放映権料のために視聴率を上げなければスポンサーがつかない。


そこで競技に関心の薄い層の視聴率を上げるために選手がいかに試練を克服し、栄冠を勝ち取ったかという「人情話」を放映する傾向が強い気がする。放送局は競技そのものに主力を置きたいのか、「裏話」に置きたいのがわからないことさえある。週刊誌の不倫報道と同様、人がそっとしまっておきたい心の中までえぐるようなこと、いい加減にしようよ。