「老いのデザイン」10年目の検証


昨夜来の嵐も早朝にはこの地を抜けたようだ。庭に飛び散った園芸用具が強風だったことを物語っている。お昼前には青空が広がってきたが、風が強い。きょう3月1日の誕生日の花はハハコグサラジオ深夜便。ウォーキングの道すがら、いくらでも見かける花だが、この時期とはちょっと早い。春の七草のひとつだから、NHKが忖度して取り上げたのではないだろうか。


菊科ハハコグサ属。花期は4月〜5月末頃。春の七草のひとつ。春の七草では御形(ごぎょう)という。柔らかいうす緑色の葉の先に、黄色の花がつぶつぶになってかたまって咲く。ネーミングは「母」と「子」の人形(ひとがた)に由来する。昔は草餅の材料だったが、明治の頃から次第に蓬(よもぎ)が材料にされるようになった。



10年前の2008年のちょうど今頃に東郷町にある愛知国際病院の川原先生の「老いを楽しく生きる」と題する講演を聴いた。アジアの地域保健医療にボランティアとして携わって来られた先生の話は大変重みのあるものだった。この時期になると思い出して、クマさんの日記でも今までに取り上げて先生推奨の「老いのデザイン」に自分がどの程度近づけたのか検証していた。きょうは10年の節目の検証だ。


川原先生、「老いのデザイン」として4点を挙げておられる。時間の関係で、列挙されただけで詳しい説明もなかったので自分なりにデザインしてみた。今から10年前、リタイヤーして3年目の自分なりの目標と言ったところか。



1.自己像を柔らかく変えてゆく
  肩書き社会で生きてきた自分を肩書きなしで付き合ってゆく社会の人間に変えてゆく。

2.独立と依存のバランスを保つ
  濡れ落ち葉にならない。妻に先立たれて困らないような準備をしておく。

3.居場所と居がい
  趣味を広げること。語り合える仲間をもつ。

4.人間関係の財産をつくる。
  1〜3を通じてのヒューマンネットワークを財産とする。


4年前の検証のときも今回もやはり、2がひっかかる。ひとりになったら、その時はその時で何とかなるものだ。そんな気持ちを払拭して、先立たれても困らないように準備する気にはなれない。10年目の今回の特記事項は「濡れ落ち葉」に「なる」「ならない」の問題以前に夫婦が互いにゴーイングマイウェー路線への変化だ。「寛容と忍耐」が美徳の時代に変化の兆しか?