春分の日/春の雨


雨の春分の日。それも、かなりまとまった終日の雨だ。春の雨はやさしいはずなのに、こんなことは珍しい。過去10年の春分の日の天気を日記で調べた。09年が雨後晴れ、11年が小雨後晴れ、13年がくもり後雨。ここ10年ではじめての終日雨の春分の日だ。



小椋佳の歌に ♪ 春の雨はやさしいはずなのに/すべてがぼやけてくる/どうってことないんかな/どうってことないんかな  こんな歌詞があるのを思い出した。 春の雨はやさしいはずだ。


正岡子規の歌に「くれなゐの二尺伸びたる薔薇の芽の針やはらかに春雨のふる」がある。紅色をした二尺ほど伸びた薔薇の新芽の針(トゲ)は,まだいかにも柔らかな感じであり,そこにしっとりと静かに春雨が降っている。歌の中の「やはらか」は柔らかなトゲと柔らかに降る春雨の両方にかかっている。やはり、春雨はやわらかだ。



過去10年以上なかった春分の日の終日の雨。やわらかで、やさしくふるはずの春の雨が、強めにまとまった雨の今年の春分の日だ。 政権が揺らぐ国内情勢、ビッグ3の世界支配の様相の世界情勢。そんなことが反映されたかのようなきょうの天気だ。そんなことには関係なく、庭のバラの木の若芽から葉が伸びて、そこに容赦なく雨が降り注いでいる。(一番上の写真)

 
けさのラジオでパーソナリティーが案外知られていないが、実はこういうことだよと云っていた。「春分」というのは季節の分かれ目ではなく、昼と夜の長さが等しい昼夜等分の意味であること。そして、そうかといって春分の日には厳密にいうと等分になっていない。と。



春分の日の名古屋の日の出は5時55分、日の入りは18時4分で等分になってない。春分の4日前3月17日に日の出6時1分、日没18時1分と等分になるそうだ。その理由は、太陽が地平線に頭を出した時が日の出の時刻で、地平線から太陽が消えた時刻が日の入りになる。つまり、太陽の直径の分だけズレが生じるということらしい。


へぇ〜そういうことか。こんなこと、知ってる人にしてみれば何でもないことだろうが、我々普通の人にしてみれば何か凄いことを知ったという新鮮な喜びがある。