ミシュラン★★ 修善寺


「はしり梅雨」も6月の声とともにすがすがしい晴天に変わった。きのう、名古屋への行き帰り、電車で見かける高校生は揃って白い軽快な制服だ。そうだ、衣替えだ。こんな天気には似合いだ。だが、来週半ばには梅雨入りだろう。


今週もいろいろなことがあった。米朝首脳会談実施再合意。トランプ大統領は、1回の会談では何も決まらないだろうと、盛んに予防線を張っているように見受けられる。トランプ親分、自分のところへは核弾頭が飛んで来ないように話をつけて、口利き料の請求書だけを日本と韓国にまわしてくるようなことをしないか心配だ。


働き方改革法案が衆院を通過した。反対する野党は十年一日のごとく時代遅れの対応だ。メディア映えする審議拒否、官僚を呼びつけて、つるし上げ。こんなことをしているくらいなら、対案を出して堂々と議論をすればいいのにと思う。こんなことばかりしている野党だから、なかなか安倍政権に代わる政権としてお任せするのに誰しも躊躇するのではないだろうか。



ホテル・レストランガイドでおなじみのミシュランミシュラン・グリーンガイド・ジャポンの名で日本を訪れる外国人観光客向けのガイドブックを出版している。(日本語版はない)そんなことを伊豆旅行でガイドから聞いた。区分は
★★★「わざわざ旅行する価値がある」★★「寄り道する価値がある」★「興味深い」とのことだ。



修善寺温泉は今から1200年前に弘法大師が発見した温泉で、鎌倉時代には源氏興亡の哀史を秘めた舞台になるほど歴史があり、自然があり、文人墨客の足跡がある。同ガイドブックでは修善寺温泉街・修禅寺・竹林の小径・指月殿が★★の評価を受けている。



朝5時頃、旅館の下駄で石畳をカランコロンと鳴らしながら、前夜蛍の乱舞を見物した桂川の渓流に沿う遊歩道を1時間ほど散策した。遊歩道の左右に見事な竹林が立ち並ぶ。このあたりが「伊豆の小京都」と云われる所以だろう。竹林の中央には竹製の円形ベンチがあり、仰向けになって空を仰ぐと(この日は曇っていたが)空の青と緑の竹の景色が美しいだろう。


温泉街の中心に位置し、風情あるたたずまいをみせる「福地山 修禅寺」(地名は修善寺だが寺名は修禅寺)。1200年前に弘法大師が開基したと伝わる古刹。鎌倉時代に北条氏が帰依し、北条氏・源氏の興亡を見守ってきたことで知られる。



山門をくぐって右前方にあるのが「水屋」。"桂谷霊泉 大師の湯"とある。龍の口から流れ出るのは、なんと温泉!全国でも珍しく、源泉かけ流しで約60度くらいはあるだろう。手と口を清める御手水だが、修禅寺の場合、その場で飲んでもOKのようだ。


小説「伊豆の踊子」の舞台となった昭和の初め頃の修善寺温泉での料理は「山の幸」「川の幸」が主流だったと思われる。温泉街の飲食店は鮎そば、あまご料理、わさび丼、しいたけそばなどの看板が躍っている。泊まった旅館は海の幸が主流だ。道路網の発達でこういう現象が起きているだろう。


道路網の発達が修善寺のホテル・旅館の料理をバラエティに富んだものにしたが、伊豆半島の付け根という立地が箱根からも近い距離にしたし、南伊豆へも近くなって、通過地になった感がある。自分自身、伊東、下田、今井浜、松崎などで宿泊しているが、ついぞこの有名な修善寺は泊まったことがなかった。今回が初めてだった。修善寺東海道新幹線開通後の熱海のたどった運命に似ているような気がする。