新幹線車内事件に思う


梅雨の中休みもきょうの日中まで。あすからは連日傘マークだ。貴重な青空だ。真夏の灼熱の太陽のもとで映える花の代表といえばサルスベリノウゼンカズラでないだろうか。そのノウゼンカズラがわが家の周囲の擁壁で、もう咲き出した。庭に咲かせておくとものすごい勢いで増えるので、切ってしまった。ところが今年は、これ見よがしに、手が届かない擁壁でちゃっかり咲いているのではないか。



きょう6月19日の誕生日の花はノアザミラジオ深夜便ノアザミは春咲きのアザミのことをいうらしい。それ以外のアザミは、夏から秋にかけて咲く。アップしたのは昨年10月豊田・矢並湿地で撮ったキセルアザミとスズカアザミ。


先々週の週末、神奈川県内を走行中の新幹線の車内でナタを振り回した22歳の男が近くにいた女性に襲い掛かり、その女性をかばい止めに入った勇敢な男性が、凶行の犠牲となった。犯人は「誰でもよかった」と供述している。新幹線でも「荷物検査」が話題になっている。過去のクマさんの日記に関連した記述がある。



2014年10月13日。欧州鉄道旅行した際、パリからユーロスターの乗って英国のアシュフォード(ドーバー海峡の海底トンネル、ユーロトンネルを出て、英国側最初の駅)まで行ったときの記述だ。


《EUの圏内各国間の行き来は出入国検査はなしだ。ところが、ユーロスターで英国に行く時にはパリ北駅で折り目正しい格調ある制服を着込んだ係員が検査をする。帰りにも、アシュフォードの駅でパリ北駅行きに乗り込むとき時には同様な検査がる。


こうした検査はユーロトンネルがテロの標的にならないための予防措置だと思うが、平和ボケの国からの旅行者から見ると、大英帝国はそんじょそこらの国とは違って、格式がある。だからここまでするんだ。と大英帝国の威信を世界に見せつけるためにここまでやっているような気がしてならない。》



そして2015年7月2日。新幹線車内焼身自殺で女性1名が巻き添えをくった事件だ。《新幹線も飛行機なみの保安検査で「安全性」を採るか今まで通りで「利便性」を採るかの問題だ。ユーロスターでやっているからといって、それを新幹線に当てはめるわけにはいかない。


ユーロスターは1時間に4本の運行で年間1千万人の輸送人員、東海道新幹線は1日365本の運行年間1憶6500万人の輸送人員だ。輸送量のケタが違う。いくら「安全第一」といっても英国流を見習って「面倒」と向き合うわけには行かないだろう。》



3年前の上記事件後、JR東海では車内に防犯カメラを設置するなど犯罪抑止に努めてきた。では、車内の安全をいかに確保するのか。今回の事件のように乗客の英雄的行為にたよっているわけにはいかないだろう。難しい問題だ。多治見のブログ。元裁判官I君はこの問題にもコメントを寄せ、次のように述べている。その一部。


犯人が精神障碍者とすれば、今の刑法では「心神喪失者は罰せず」となり、無罪となってしまい精神病院への措置で終わってしまう危険もある。これを民事で損害賠償を追及しても、「能力を欠く状態であれば、責任を負わず」となり、「犬死」だ。


被害者からみた場合、犬死になりたまったものではない。この「心神喪失者は罰しない」という条文を排して、「行為者の危険性に応じた制裁を科す」という被害者中心の刑法に改正すべき時期にきている。

難しい問題だけに、多分野にわたる専門家がメスを入れる必要があるだろう。