草刈正雄


青空が広がり、微風。小春日和の午後のひとときを室内に閉じこもっていてはバチが当たるような陽気だ。


朝のテレビの「みんなの体操」で、左足の片足立ちが椅子につかまることなく出来るようになった。先月辺りからだ。右足は難なくできるのに、左が弱かった。1年以上も毎朝6時25分からのテレビの体操を続けたおかげだろうと思っている。昨夜のNHKBSプレミアム「世界ふれあい街歩き」のミラノ編を草刈正雄の語りでやっていた。同じチャンネルで放映される彼の「美の壺」も時々見る。



少々、前置きが長くなったが、朝日新聞のデジタル版に「草刈正雄、ラジオ体操にリアリティー《年も年なんで》」との見出しの記事があった。カミさんの押しつけでしぶしぶ始めた朝の体操もある程度成果が目に見えてくると、やめられなくなって密かに感謝している昨近のこと。また、大河ドラマ真田丸」で真田昌幸を好演した彼の旅番組を昨夜見たばかりのこともあってこの記事が目にとまった。


先週封切られた草刈正雄の主演映画「体操しようよ」で二枚目で鳴らしてきた彼がジャージー姿の定年退職したおっさん役を演じる。その変身ぶりが第二の人生を歩む姿に重なる。そんな記事の内容だった。38年無欠勤で、定年まで勤め上げた主人公は退職を機に自由が手に入ったかに思えたが、妻を早くに亡くしていることもあり、逆にやることもない。



そんな時、ラジオ体操会に誘われたことをきっかけに、ほんのりした恋や騒動がコミカルに描かれる物語だ。彼は記事の中のインタビューでこんなことを述べていた。「体操しようよ」の主役がきて、しめしめと思った。デビュー時からつきまとい、悩みもした「二枚目」イメージからの変身は、主人公が定年退職後第二の人生を歩む姿にも重なる。と。


また、彼はこんなことも。「会社時代に地位や肩書があると、余計に地域に出て行くことが難しいのは分かる。地域にはそんなものは関係ないので、素直になって、前へ、外へ出て行くことが大事じゃないかな。その方が得だし、楽しいですよ」う〜ん。さすが、徳川勢を2度も撃退し、戦国の世を巧みに生き抜いた真田昌幸、いいこというは!