梅の香

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まずは穏やかな空模様なものの、春まだ浅き風の冷たき一日だ。♪春は名のみの 風の寒さや で始まるコーラスでお馴染みの「早春賦」の世界だ。

 

昨夜から今朝にかけて入ったスポーツ界の二つのビッグニュース。震源地は日本の真南のオーストラリアだ。つい先日の節分で、今年の恵方は東北東と教わったばかりだ。今年は南の方角が悪いようだ。

 

女子水泳界のホープ池江選手、豪州合宿中での白血病公表。若きエースに神はなんと酷な試練を与えるだろう。桜田五輪担当相の「がっかり」発言が、またもや野党に揚げ足を取られている。いっそ、「池江ガンバレ!池江ガンバレ!」とやった方が褒められたことだろう。

 

もうひとつのニュース、テニスの女王大坂選手。全米に次ぎ全豪オープンテニスを制して、これからグランドスラムに向かって・・・というこの時期にサーシャコーチとの契約を解消したという発表だ。真相は闇の中。いずれにせよ、朝からオーストラリア絡みの話題がワイドショーを賑わせている。

 

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梅・桜・桃は昔から春の到来を告げる花のビッグ3だ。2月も半ばになると、そのトップバッター梅の開花がメディアで取り上げられる。それに先駆けて、きのうの午後豊田へ出たついでに平芝・梅林公園を訪ねた。

 

約6万平方mの公園の中に37種530本の梅の木がある。この時期には早咲きの寒紅梅など10数本だけが人っ子ひとり見当たらない広い公園の一角で、ひっそりと咲いている。そんな静寂さが、抜けるような青空と深紅の紅梅のコントラストを一層引き立たせている。

 

素朴な疑問。歌に「匂いおこせよ梅の花」とか「春を知らせる梅の香り」とかあるが、梅ってそんなに香りがあるものだろうか?わが家にも太宰府天満宮で買って来た梅の木があったが、大きくなりすぎて切ってしまった。その木に咲く花の香りも嗅いだことがなかった。

 

モノの本によると、香りはちゃんとあるそうだ。梅の花の香りは、ジャスミンのような色気のある甘さとは違い、クチナシのように離れた場所まで届く強い甘ったるさもないという。「気品があり、優しい、甘く柔らかな香り」だそうだ。

 

千年以上も前に貴族たちがうつつをぬかした時分と周囲の環境も全く異なる現代人にはワケのわからんような梅の香りにうつつをぬかすヒマはない。これを、言っちゃったら身も蓋もない話だ。3月初めの満開の頃に行ってゆっくり臭いを嗅いでみよう。