大阪人気質丸出しダブル選挙

 

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「花の雨」「花冷え」がぴったりの一日。関東地方や飛騨では「花の雪」だ。こんな日は庭や畑での「草との闘い」も休戦で、誰に気兼ねすることもなくパソコンに向かうことができる心休まる日だ。

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今から20年前に5年間大阪に赴任した。生まれ育った中京圏とも学生時代を送った東京圏とも違った独特な文化を感じた。ビルのどてっ腹をくりぬいて高速道路が通る大阪。駅の動く歩道に乗って大半の人が歩いている。これにはカルチャーショックを感じたものだ。一口でいえば「競争・損得・本音」の社会だ。

 

近世から大坂は商人の町だから、他人より先に行きたい、動いていないと落ち着かない競争の社会だった。だから、善悪よりむしろ損得勘定「××してなんぼのもんや」の世界でえげつない、けちに写る個人的な合理主義だ。従って、建前が嫌いで本音でものをいう。見栄や恰好良くしようと気がないから、慣れれば人と人の距離が近くなり人情が厚いとなる。

 

先日の大阪ダブル選挙、まさにこの大阪人気質の真骨頂丸出しの闘いと写った。9日の中日新聞の中日春秋がうまいことこれを評価していた。その一部を抜粋。

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大阪府知事大阪市長のダブル選は、大阪維新の会の前市長、前府知事がいずれも大勝した。府知事と市長が入れ替わって出馬する奇策がまさった。面白さにひかれる気質が反応した面はあろう。                             

 

一方で、同時に「野合はあかん」と対立する陣営の筋違いに有権者の冷静な批判が起きたようだ。自民、公明に共産までも加わる異例の共闘である。かつて住民投票大阪維新の会の都構想に反対した人も、投票の方向を変えた人がいよう。

 

ただ、この野合は大阪維新の会の奇策の産物でもあろう。都構想への不信と強引な姿勢への危機意識が他党を組ませた。勝者がこの調子で事を運ぶならば、大坂人気質が別の反応を示すのではないか