仏大聖堂再建寄付金に思う

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いっきに初夏が来たかと思わせるような週明け。平成最後の週だ。最高気温25度超の夏日だ。寝起きに新聞を取りに行く際、玄関を開けてびっくり。目の前に牡丹が挨拶をしているのではないか。きのうまでは全く気付いていなかった。ウッドデッキの脇ではツツジが咲き始めた。四つ池南の雑木林ではフジが・・・。周囲を見回しても、やはり初夏の装いだ。

 

きのうのラジオ深夜便で4月21日の誕生日の花はサクラソウと伝えていた。わが家の庭にもあるが、自生のものは見たことがない。園芸種だから3月の初め頃から咲いている。花の形も色も桜に似ている。だからこんな句も生まれている。「我が国は草も桜が咲きにけり」小林一茶

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先週から今週にかけて色々なことが起きた。ノートルダム大聖堂の火災、スリランカでのテロ。東京・池袋や神戸・三宮での車の暴走での惨事だ。ノートルダムの火災では再建への寄付が1千億円以上も集まることに関して大きな論争を呼んでいる。

 

フランスの反政権デモ「黄色いベスト運動」が高額寄付を表明した企業に「そんな金があったら労働者に還元すべき」と不満がくすぶっている。この言い分もわかる。寄付する側は自分が支援したいと思う人や事業に対してするもので、再建への寄付には税控除が適用される。個人の自由で他からとやかく言われる筋合いではない。という。これもわかる。

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両者のせめぎ合いはそんなに単純なものではない。振り返れば、長い歴史の中で育まれた宗教観、かつての植民地からの移民を受け入れてきたことなどの背景がある。そうした中で、情報や交通の発達で民主主義、人権といった欧州で生まれた価値観が変化せざるを得なくなった。

 

20世紀の末頃から云われてきたグローバル化だ。資本主義から伝統的な価値観やシステムを排除して均質な資本主義にすることだった。この価値観の役割を果たすのがお金だ。この考えを忠実に実行したのがカルロス・ゴーンではないだろうか。                   

 

いずれにせよ、均質な資本主義に組み込まれたフランスが独自性を発揮し2024年のパリ五輪のとき、どんな姿に大聖堂を再建させているだろうかみものだ。「黄色いジャケット運動」はどうなるか。これ以上暴れている場合でないと思うが。英国は独自性を発揮しようと試み、もがいているところだ。