「死ぬまで連休族」の10連休

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前代未聞の10連休もいよいよ10日目。子どもの日の振り替え休日5月6日だ。庭のパーゴラでバラが咲き出した。きょうは二十四節気の「立夏」で暦の上では夏の始まりだ。連休初日の4月27日の日記「2.3日前までの初夏の陽気が一転寒っ!。ストーブが恋しくなるほどだ」。が書き出しだった。それが、10日の間に柔らかな風が木々を揺らし、若葉をそよがせる「風薫る」季節になった。

 

「目に青葉 山ほととぎす 初鰹」、江戸っ子は卯の花をながめ、ホトトギスの初音を聞くだけでは飽き足らず、初鰹を食べなければ夏になった気がしないところから、こんな句が詠まれたという。

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 令和時代の三好丘ではこの時期、渋滞道路を使って遠出しなくても、居ながらにして「目に青葉・・・・」の世界に浸ることができる。幸せだ。ただ、初鰹は、遠洋漁業、冷凍技術の発達した現代では江戸時代ほどの希少価値はない。むしろ、朝採れの筍(たけのこ)、初筍(はつじゅん)の方が価値がある。

 「目に青葉 山ほととぎす 初筍だ」

 四つ池周囲の木々の若葉が柔らかな風に揺られている。高い木の白い花の房から芳香を漂わせているのはニセアカシヤだ。そんな中でのウォーキング。防風林の役目を果たしている欅(けやき)や樫(かし)の木が立ち並ぶ旧道を進むと突然静寂の中にキョッキョッキョキョという鋭い声はホトトギス、ケンケンケンとカン高い声はキジだ。

 

農道を歩けば、田んぼには水が張られ、すっかり田植の準備も整ったようだ。真っ白なサギが羽根を休めている。子どもの頃からこの地で育った人、この時期、朝薄暗い頃から近くの竹やぶに筍堀り、雨上がりにはわらび採り。これが、なくちゃ初夏が来た気がしないという。

 

万葉の昔から季節の移ろいに敏感だった先人達。そうした風情の現代版を日常生活を通じて五感で触れることのできる三好ヶ丘。ほんに、よかところだ。

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この10連休、働く人だけのものでもない。と「死ぬまで連休族」の一員であるクマさん、一計を案じた。そして、この10日間はルーティーン(決まり切った手続きや仕事の事。日課)をはずして非日常を体験することにした。

 

クマさんのルーティーンは、平日6時起床25分から10分間テレビ「みんなの体操」8時から1時間月・水・金ウォーキング 火・木8時から3時間グラウンドゴルフ  平日毎日ブログの更新。ただし、グラウンドゴルフは、はずさなかった。ブログは代替わりを機に、週3日、月・水・金の更新にした。

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 さて、10日間のルーティンはずしの結果やいかに?今までの日課に戻ることが待ち遠しいとまでは行かないが、かと言って「サザエさん症候群」(日曜日の夕方テレビからサザエさんの歌が流れて来ると、翌日の会社を意識させ憂鬱になること)になるようなこともない。

 

考えてみると、朝のルーティーンの中に月―土の7時15分から45分までテレビで「おしん」と「なつぞら」15分ずつの連ドラ2本観ることも入っているから、それこそ分刻みで慌ただしい。

 

結論からいうと、時には息抜きをしながらこれまでの日課を長続きさせること。だ。今のルーティーンで必須項目はひとつもない。やめたければいつでもやめられる。かといって、やめたら緊張感のないダラけた生活になりかねない。従って、前述の結論だ。

 

クマさんの日記は、喜寿も過ぎ書き込み日数が10年、3650日分を越したのを機に、そこそこにしておこうと年初から考えていた。まっ、そんなことで、クマさんは分刻みの毎朝のルーティーンの息抜きのための完全蟄居の10連休だった。