見直したW杯ラグビー

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28日の土曜夕闇迫る6時頃、日本国中が沸きに沸いた。ラグビー日本代表が、真向勝負でアイルランドを破り金星を挙げた。午後、所要で豊田に出向いた。スタジアムで、夕方ラグビー南アフリカナミビア戦が行われるので駐車場が心配で電車で行った。

 

キックオフが6時45分というのに、1時半頃に豊田着の電車はほぼ満員、レプリカユニフォームの連中があふれていた。駅前通りの歩行者天国や、スタジアムと同じ芝生を敷き詰めた芝生広場は土曜日ということもあって賑わっていた。

 

用を済ませ、4時頃に駅へ。到着電車は通勤ラッシュ並の混みよう。帰りの切符を買い求める長蛇の列でコンコースは、まともに歩けるような状況でなかった。先日の日記にW杯ラグビーが始まるというのにその会場のひとつとなる豊田の街は盛り上がりがない。とカキコをしたが、いざ蓋を開けてみると、それが杞憂だったとの思いだ。

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 けさのウォーキング。メンバーのひとりが土曜日の豊田の駅前の興奮のるつぼの中にいて,その話で持ちきりだった。スポーツバーでの国内外の人達の騒ぎっぷりや飲みっぷりに呆気にとられたという。

 

豊田スタジアム、23日のウェールズジョージア、28日の南アフリカナミビアいずれも3万4.~5千人の観客だった。馴染みのない国同士の試合で、よくぞこれだけの観客が集まったと感心する。日本開催でのにわかラグビーファンだけでは、これだけも集まるまい。伝統のあるスポーツだけに全世界に確固たるファン層がいるということだろう。とかく評判のよくないトランプ氏でも確固たる支持層に支えられているのと同じように。

 

ナミビアは初めて聞く国だった。調べたら南アフリカの隣国だった。南アフリカはかつてアパルトヘイト(人種隔離政策)で有名だったし、トヨタから赴任していた知人がいる。ウェールズはカミさんのスポーツジム仲間の奥さんがウェールズの人で、何年か前に彼女の誕生パーティーをわが家でしたことがある。ジョージアは今場所大関から陥落した栃の心の出身国だ。世界は広いというものの何らかのかたちで色々な国と関わりを持っているものだ。国際化した日本を再認識した。

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ところで、日本代表の金星。各メディアが伝えているように、4年前に南アフリカから挙げた金星とは色合いが違う。前回はラストプレーでの劇的な逆転。今度は気合十分な横綱と組み合って押し切った。重い金星だ。そして、前回は金星を挙げながら8強に進めなかった。今回は2連勝している。続くサモアスコットランド戦に8強へのカギがかかっている。来月5日のサモア戦は豊田スタジアムで行われる。収容人員4万5千人の豊スタ。前2試合の外国同士で3万4.~5千人の観客だった。日本代表戦だったら満員札止め間違いなしだ。

 

スポーツに熱狂し、一喜一憂する様は幸せな光景だ。日本代表の快進撃がこのまま続き、さらに大会を盛り上げてほしいものだ。今は亡き日本ラグビー界の先人達に遺志を引き継ぐためにも。

 

ラグビー通でもないクマさんでも名前を知っている宿沢、平尾といった伝説のラガーたちは既にこの世にいない。そのエピソードが教科書にも扱われそうな早大ラグビー部出身の奥克彦氏が外務省課長時代、ときの森喜朗首相にW杯招致を働きかけたが、関係者の大半は冷ややかだったという。その奥氏がイラクで凶弾に倒れた後、元首相はじめ多くの仲間が彼の遺志をついで、今回の日本開催になったことを思うと、余計にそんな気がする。