斜(しゃ)に見る「高齢運転者の事故防止」

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ラジオ深夜便によるときょう10月2日の誕生日の花はキンモクセイだ。いつもなら、この時期、ウォーキング中やグラウンドゴルフのプレイ中にどこからともなく、あの独特な芳香が漂ってくるが、今年はまだその気配がない。

 

 それまで匂わなかったのに、ある日突然にどの花も一斉に匂い出し、咲いた後で雨風があるとあっけなく散ってしまうのがキンモクセイの特徴のようだ。誰かが云っていた。キンモクセイの香りは、一昔前のトイレの芳香剤の匂いだと。

 

 2010年の9月30日から中国の桂林に行っていた。桂林の空港に降り立つとキンモクセイの香りが漂い、ガイドさんがこれは桂林の花、キンモクセイの一種「桂花」の香りです。と説明していたのが思い出される。町中キンモクセイの香りが漂い、土産物の店では桂花茶が店頭に並んでいた。この桂花、香りはキンモクセイと同じだが木は随分大きいものばかりだった。

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先月の21日から30日まで秋の交通安全運動だった。重点の2番目に「高齢運転者の交通事故防止」が掲げられていた。今年になってからのことだったと思うが、75歳の杉良太郎、82歳の加山雄三が運転免許を返納したことが話題になった。世間や物事を斜めの視点で見るクセの多いクマさん、各メディアで取り上げられている「高齢者の交通事故防止」とは異なった切り口で考えてみた。

 

1.

「猫を追うより皿を引け」式発想で免許を取り上げてしまうことがもっとも手っ取り早い事故防止策だろう。有名人が返納したともなれば話題にコト欠かない。しかし、反作用も拡散するリスクがあると思う。あの人たちはお抱え運転手がいる身分だ。公共交通から見放された過疎地の庶民はお手上げだ。などと地方自治の問題に拡散して行く。

 

2.

およそ半世紀前、年間の交通事故死者が1万数千人を超していた「交通戦争」時代から昨年2018年の死者は約3500人まで減少している。事故防止のために知恵を出したと云えばそれまでだが、多大な犠牲者を出した後追いでガードレール、信号機、標識などハード面の整備が進んだ。シートベルト着用義務、飲酒運転取り締まり強化が進んだ。

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3

「あの交差点、信号機がつくと安心だね。だれか犠牲者が出ないとつけてもらえないかなぁ」こんな会話がささやかれるほど、後追い行政だ。今やAI(人工知能)が人の心まで読みとってしまう時代だ。ブレーキとアクセルのペダル踏み間違い事故の多発も、加齢による足の筋力の衰えや股関節の可動域の狭まりでペダル操作に支障がでることが究明されていれば・・・。と思いたくもなる。高齢運転者講習も認知機能だけでなく身体の衰えにも目を向ける必要があると思う。

 

4.

人生百年時代、「高齢運転者の事故防止」は交通と福祉と地方自治が入り込む大きなテーマだ。犠牲者を踏み台にした後追い行政でなく、AI時代の先取行政を期待したい。その渦中でクマさん、どう泳いだらいいかな?