農村戸籍・都市戸籍


朝晩は冷え込み、日中はちょっと体を動かすと汗ばむような陽気。こんな、いかにも秋らしい天気がきのう、きょうと続く。ラジオ深夜便の伝えるきょう10月18日の誕生日の花はホトトギスだ。毎年この時期、豊田・藤岡の緑化センターの「季節の花めぐり」に参加すると、林間の木漏れ日とホトトギスの鮮やかな斑点模様が妙にマッチして、独特の雰囲気を醸し出している。クマさんには異様な風情としか映らないが・・・。


ホトトギスユリ科ホトトギス属。初秋から晩秋にかけて咲く。日陰に多く咲く。若葉や花にある斑点模様が、鳥のホトトギスの胸にある模様と似ていることからのネーミング。



10年ほど前に上海旅行したとき、現地のガイドさんからこんな話を聞いたことがある。中国では農業を安定化することと、都市人口を膨らませないために農村には農村戸籍を、都市には都市戸籍を与え、農村から都市への移動を厳しく制限している。全人口の6割が農村戸籍、4割が都市戸籍だという。都市戸籍の方が教育・医療などの社会保障が充実している。


農村から都市への出稼ぎ労働者は農村戸籍のまま都市で働くので都市住民と同じ社会保障は受けられない。農村出身のそのガイドさんは同じ大学を出た都市戸籍の上海出身者と比べると就職の門戸は狭いし、待遇も当然社会保障も違ってくる。と嘆いていた。



きのうの中日新聞国際面に「北京の新戸籍合格発表」の見出しの記事があった。この新制度は年齢や学歴などを点数化して付与を決める制度で、合格率は5%未満とのこと。申請できるのは北京で7年以上社会保険料を納めていることなど4基準を満たしていること。その上で学歴や就業形態、持ち家の有無を点数化して合否を決めた。


北京では低賃金労働の大半は農村出身者が担うが、都市戸籍がないため教育や医療など多くの行政サービスから排除されている。しかし、新制度では低学歴の低賃金労働者が合格する見込みは低い。このため新制度は農村の格差解消ではなく、科学技術分野などでの人材獲得が主目的とみられる。と報じていた。


これが、社会主義国の人民の実態なのだ。社会主義って虐げられた人民を解放してくれるんではなかったのか?中国のネット上では「新しいカースト制度」との批判も上がっているという。まさにインドのカースト制度、「僧侶」「王侯・武士」「平民」「隷属民」の中国版「党」「党幹部・高級官僚」「都市戸籍人民」「農村戸籍人民」といったところだろう。クマさんは日本国民で幸せだ。