イスノキの虫こぶ

きょうの中日朝刊の中日春秋でこんなことをいっていた。「あの空からのおたまじゃくし事件、科学が社会の発展に寄与した結果人は何にでも合理的説明を求めようとする癖がついた。自然への畏怖を忘れず、時には謎を謎として受け入れる素朴さを持て。」と。


そうは云っても、サンデー毎日のヒマ人は何とかして謎を解明したいものだ。謎といっても空からのおたまじゃくしのように未だ解明されていない謎の類でない。自分が知らないことが自分にとっての謎だ。1週間ほど前のこと、家庭菜園の東側にある防風林にある高さ4〜5mの木の上の方でキウイフルーツのような色をした実がたくさんなっている。形は楕円形もあればかなりの変形もある。下の方の葉っぱには虫こぶがついている。

 

     

竹さおで上の方の実を叩き落したのが下左写真。それを割ったのが下右写真。実は非常に軽い。殻は硬く、手でつぶすことはできない。足で踏んづけてやっと割れた。中にわずかな量の白い粉が入っているだけ。家庭菜園に来ていた4〜5人がこれは、木の実かそれとも虫の巣かでワイワイガヤガヤ。結局は20日土曜の緑化センター季節の花めぐりの際、先生に訊ねてみることにした。


きょう、緑化センターで先生に訊ねて謎が解けた。この木はイスノキ。実と思われていたのは虫こぶ。説明によると、新芽が出た時に葉全体がアブラムシに寄生され色々な形の虫こぶになる。10月頃に穴を開けてアラカシの木に移住して繁殖する。この穴を利用して笛にして遊ぶそうだ。  上段右写真も別の種類のアブラムシの虫こぶとのこと。


こうした生物の営みを知れば知るほど、自然界への畏怖の念は深まるばかりだ。