松井と野茂


このところ目まぐるしく天気が変わる。きのうは午後から雨。けさは穏やかな青空に春を思わせるようなポカポカ陽気。午後には小雨模様。けさのラジオのお天気おねえさん、「きょうは日本全国太平洋側も日本海側も、天から授かった大掃除日和です。」おねえさんの言葉にそそのかされ、ウォーキングもそこそこに午前中は年末大掃除。


ウォーキングの途中、丘陵地の畑の土手に早咲きの純白のスイセンが顔をのぞかせていた。雪の中でも春の訪れを告げるということから「雪中花」と言われるほどだから別に珍しいことでもないが、今シーズン初物でブログのネタになるという点では発見したカミさんに座布団2枚やってもいい。


松井秀喜が引退した。ドラキチにとっては別に驚くことでもなかった。昨日の朝、引退記者会見をテレビでは生中継するは一般紙でも大きく扱っていた。ヤンキースデビュー戦での満塁本塁打ワールドシリーズでのMVP獲得などの輝かしい戦績もさることながら、きのうの引退会見でも見られるようなファン、マスコミに対する誠実さがこれだけの扱いにさせたのだろう。


一方、打者と投手の違いはあるものの日本人大リーガーの先駆け(実際には村上に次ぐ2人目)ともいえる野茂秀雄は二度にわたるノーヒットノーラン試合の達成や生涯を通じて1イニング1個以上の三振を取った投手は大リーグに5人しかいない中のひとりが野茂。このような輝かしい成績を残しながら彼の引退の時は松井ほど騒がれただろうか?記憶がない。


球団・監督との確執があっていい印象を持たれてないまま海を渡った野茂。引退後ゲストで解説者をしていた彼の話しぶりを聞いたが、まったく口べただ。監督・コーチのアドバイスにかかわらず自分の投球フォームを変えなかった職人気質、そしてその口べたで損をしていたとしか思えない。誠実さの松井、職人気質の野茂、いずれも持って生まれたものだろう。技術が評価されるプロの世界でも、長い人生を通じてみれば最後はその人間性でトータルの評価がされるということだろう。