彼岸花あれこれ


相変わらず秋雨前線が停滞。先週末から始まったシルバーウィークは台風と秋雨前線で暗い一週間になってしまった。例年だと23日が秋分の日だが、今年は22日だった。(4年に1回うるう年があるように秋分春分にもそんなような決まりごとがあるのだろう)                                      


そういう決まり事があるのを知ってか、知らずかNHKラジオの「きょうの誕生日の花」の選者は今年も23日が秋分だと思って、秋分の日=彼岸の中日=誕生日の花はヒガンバナとしたのだろう。ラジオ深夜便の誕生日の花はヒガンバナと伝えていた。




「彼岸」といっても、墓参りをする仏事の「お彼岸」と「暑さ寒さも彼岸まで」とか秋分春分で昼夜の長さが同じになるといった「暦」の上での「彼岸」とどうも結びつかない。難しいことはよそう。「彼岸」になると咲く「彼岸花」、この結びつきは単純明快だ。



彼岸の入りの19日には路傍に咲くヒガンバナをアップしたが、きょう23日が誕生日の花であるヒガンバナは約150万本が深紅のじゅうたんを敷き詰めたように堤防を彩っているものだ。場所は家から車で約5分。豊田市宮上町の逢妻女川の約450mの堤防両岸。地元の方のボランティアで始めた彼岸花育成会。今年20周を迎えたそうだ。



ネットで調べてみると、このヒガンバナっていう花は毀誉褒貶(きよほうへん)の激しい花だ。有毒であるからなのか、昔はシビトバナ、ユウレイバナ、キツネノシリヌグイなど不吉な別名が多い。一節には、その毒を嫌ってモグラやネズミが田の畦道や墓の死体に近づかないために植えられたとか。 
                                                       

しかし、最近では美意識の変化のせいか素直にヒガンバナの美しさを認め、いち早く季節を伝える花として、マスコミ等をにぎわす花となっており、趣味・園芸の対象として広く普及している。登場する呼び名は「曼珠沙華」と「彼岸花」だけのようだ。曼珠沙華マンジュシャゲ)はサンスクリット語で「赤い花・天上の花」の意味で、おめでたい事が起こる兆しに赤い花が天から降ってくる、という仏教の経典から来ているそうだ。



昔シビトバナ、ユウレイバナ、今天上の花。同じ花でも時代が変われば、その評価は天と地ほどの差がある。不思議な花だ。ヒガンバナ花言葉のひとつに「転生」(生あるものが死後に生まれ変わること)があるのもうなづける。


都知事時代に銀行を潰しても咎(とが)めなしで地位と名声をほしいままにして来た人も、今度の市場移転問題でその統治能力にボロが出てしまった。タダの人になりかかっている。一国の大統領に匹敵する権限を持つ職務だから、すべてに目が行く届くはずはない。要所要所をおさえることの必要性を云々しなくてもわかり過ぎる人だと思う。「驕り」がそうさせたのではないだろうか。