ヒトの織りなす綾


気持ちよく晴れ上がった梅雨の中休みのおととい21日だ。夕飯の時間になってもまだ明るい。なかなか沈まない太陽。それも、そのはず。「夏至」だ。この地の日没時間は19時11分とのことだ。雲に隠れる寸前18時58分に撮った2階ベランダからの西の空。


夏至」だからといって、改めてどうこう言うわけでもないが、沈みゆく太陽に向かってカメラを構えて、脳裏をめぐらすのは、「今週もいろいろなことが起きた。そんなヒトの世を織りなす綾(あや)のあれこれ」だ。



今週も歴史に刻まれるような出来事があった。その第一は5人の死亡者を出した月曜日の朝の大阪北部地震だ。地震の規模そのものの大きさに比べて市民生活に与える大きさが浮き彫りにされたのではないだろうか。地域や交通圏毎の市民生活に密着した災害対策に意外にも落とし穴があることだ。         


例えば、ブロック塀の危険性、都市ガスの復旧に1週間もかかっていること。都市間交通で私鉄とJRで復旧に要する時間が大きく違うこと。帰宅困難者対策。緊急車両の通行対策などだ。阪神淡路から23年、東日本から7年、熊本から2年、次の大震災が中京地区にやってくるのは、あすでもおかしくない。他人事ではない。気が引き締まる。




3月以降3回目の中朝首脳会談が北京で開かれた。米朝首脳会談の報告と見るのが表向きだろう。排泄物から病状やら体調を調べられるのを恐れて、移動トイレまで持参で出張する金氏が盗聴器やら爆弾がどこに仕掛けてあるかわからない他国から差し向けられた飛行機でシンガポール行きをするほどの信頼関係あるいは従属関係ができているのではないだろうか。


そんな関係から、報告方々経済制裁の緩和のおねだりかもしれない。また、べったり米国寄りになることはまかりならんというきついお灸かもしれない。米・中・朝の三者の織りなす綾、それをとりまく日・韓・露を含めた六者の複雑な綾模様から綾取りゲームで「平和」を創り出せたら、それこそ「ノーベル平和賞」だろう。