企画展「尾三バス走る」

mikawakinta632009-02-03

先週の水曜日松平東照宮に蝋梅を見に行ったとき、豊田・喜多町の「くらし発見館」で「尾三バス、走る!」という企画展を見てきた。(写真:右)


大正元年西加茂郡四郷村の村会議員をしていた(後に衆議院議員)浦野謙朗が東京で初めて乗った自動車の速さと便利さに心奪われた。当時、人力車や乗合馬車しかなかった地元で名古屋や挙母へ出かけるのに便利だということで仲間に呼びかけ、アメリカ製のT型フォードを共同購入した。仲間や知人を乗せていたが、乗せて欲しいという申し込みが殺到したので定期的に走らせてはどうかということになり大正2年に平戸橋と名古屋の東田町の間の路線の許可を受けた。

大正3年には猿投村越戸に本社を置く「尾三自動車株式会社」を設立した。これが愛知県最初の乗合自動車とのこと。
その後、挙母ー名古屋、挙母ー岡崎、昭和に入って瀬戸・小原・小渡・田口まで路線を拡大して行った。
昭和12年に名鉄の系列に入った。

ちょうど、この日かつて尾三バスで車掌をしていたという90歳になる方がふたり見学にきてみえて当時の思い出話を聞かせてもらえた。昭和13年、名古屋から信州飯田までの直通バスを走らせたときには伊勢神峠での休憩時間に茶菓子を出したり、冬は湯たんぽを客に使ってもらっていたとか・・・・


パネルボード3〜4枚とわずかな展示物の狭いスペースでの展覧会だったが、乗り物好きには中身の濃い展示だった。