初花

mikawakinta632009-03-25

お昼前には上がって薄日が漏れてきたが、思いがけない雨模様で朝のウォーキングは中止。雑誌を見ていたら「名句の情景」というタイトルでその年初めて咲いた桜の花の写真と芭蕉の「初花に命七十五年ほど」の俳句が載っていた。
そういえば、きのうの夕方四つ池公園で撮ったソメイヨシノの初物はこの句にぴったりでないか。


   初花に命七十五年ほど  芭蕉 

解説はこうだ。初物を食べると、寿命が75日延びるという。何の初物もそうなのだから、桜の初花を見たからには75日どころか、75年も延びたような気がする。 


ウチから眺めても四つ池の周囲のソメイヨシノはいっこうに咲いた気配がない。ただ、一本だけある早咲きの桜が咲いたのがわかる。青い芽を吹いた柳とのコントラストが鮮やかだ。きのうの夕方のウォーキングで立ち寄ってソメイヨシノを観察したら、開花宣言しても良かろうと思える1本の木ごとに数輪づつ開花していた。



                    


最近のように開花が年々早くなってくると、開花の時期と何の利害もない我々は「もぅ〜」とか「へぇ〜」で済むが観光関係の人たちにとってみれば在原業平の歌「世の中にたえてさくらのなかりせば 春の心はのどけからまし」の心境だろう。
この世界に桜がなかったら、きっと春の日々をのどかに過ごすことができたろうに。


<きょうの一枚> シロバナタンポポ  石廊崎  3月18日

伊豆半島石廊崎の港から山道を登って灯台へ行く途中の草むらにこの花やイタドリが目に付いた。ノースポールでもない。
家に帰って芹沢先生の図鑑で調べたらシロバナタンポポとわかった。よく見かける黄色いタンポポは西洋タンポポ、このシロバナタンポポは在来種とのこと。