災害列島


どんよりとした空から小雨が降ったりやんだりの、ぐずついた一日。きょう9月26日はあの伊勢湾台風から52年目になる日だ。昭和34年のこの日、高校3年生だった。内陸部の多治見は幸い大きな被害はなかった。自分にとって青春時代の思い出の一ページであったが、半世紀以上も月日を経た今では歴史上の出来事になった感がある。


「天災は忘れたころにやってくる。」とは夏目漱石の弟子である科学者寺田寅彦の言葉である。スピードが要求される現代では、天災も忘れられる前に次から次へとやってくる。今年に入ってからでも、1月の新燃岳の噴火。3月の東日本大震災。9月に入って台風12号、15号。寺田寅彦の有名なこの言葉も死語になりつつあるのではとさえ思いたくなる。


われわれは、「災害列島に住んでいる」「いつ自分が災害の被害者になってもおかしくない。」ことを肝に銘ずべしだ。こんなことを改めて考えた9月26日。