インク草


照るでもなし、降るでもなしのどっちつかずの梅雨時らしい天気の一日。いつもながらの4人のご近所さんメンバーでのウォーキング。、蒸し暑いからゴールすると汗びっしょりだ。きのうのこと。丘陵地の坂道の路傍でAさんがインク草を見つけた。いわく。「最近、すっかり見かけなくなった。子供の頃花を手で揉むとインクみたいな紫の汁が出るのでこう言っていた」Bさん「これって、ムラサキツユクサでないの?」Aさん「ムラサキツユクサはこの花のことを指すのでは?」とすぐ近くの草むらに咲いている紫色の花を指さす。おじさんが仲裁に入る。「ネットで調べて明日ここを通るときに正解を発表します」



おじさんはネットで調べて、きょうその坂道にさしかかったところで発表した。インク草の本名はムラサキツユクサ。Aさんがこれでないのと指さしたのはツユクサだった。インク草なんていう別名は昭和30年代の後半以降のボールペンが普及後だったら絶対つかなかっただろう。ボールペンが普及するまでは、手紙や公文書はインク瓶に軸の長いペンをつっこんで字を書き、短冊形の吸取紙を挟んだ吸取器で上から抑えてインクを乾かした。実家が本と文具を売っていたから、ことのほかこういうことはよく覚えている。女の闘いにおじさんが仲裁に入って、みなガッテン。