特急と回り道


天気予報通りお昼前から降り出した。いまどきの雨に似合う花といえばやはりアジサイが一番だろう。アジサイと書くより紫陽花とした方が何となく風情を感じる。その紫陽花も最近では昔ながらの赤や青のオーソドックスな花のものはこの近辺では畑の一角か路傍でしかほとんど見られない。洋風の庭に似合う園芸種が開発されたからであろう。実に種類が多い。下の写真のウチのカシワバアジサイ。育て方が下手だから、柏のような葉っぱばかりが大きくなって、なかなか花が増えてこない。よそで見て来た出来のいいものにつられて安易に手を出すからこうなんだ。素人がモノを育てるのには「特急」ではケガをすることが多い。「回り道」も時には必要だ。



先日の新聞に出ていた。高校を2年か2年半で卒業できる制度を文科省が検討することになった。と。これまでの画一的、平均的な金太郎飴人間づくりの教育システムに風穴を開け、デキのいい者には英才教育を施しグローバルな人材をどしどし生み出して日本の国際競争力を高めるというネライだろう。うまく行くかどうかは別にしてその発想は評価できる。


現役時代、部下を持つ立場になって部下の人間像を友人とこんな話をしたことがある。親元を離れ浪人して大学に入った者は苦労してきただけに人間味のある者が多い。親元から地元の大学に現役で入り地元の企業に入社した者は世の中の厳しさをあまり知らず、考えが甘い。すべてがこうだとは言えないが総じてこんなことがいえるのではないか。

「特急」もいいが「回り道」もやはり人をつくるのだ。