秋の七草 葛


相変わらずのぐずつき天気でけさは傘をさしながらのウォーキング。お昼前から晴れわたって厳しい残暑。9月の声を聞いて、雑草地を我がもの顔でほとんど占領しているクズにも花が咲きだした。早朝の風雨に煽られて白い葉の裏を見せていた。裏見(恨み)の雨だ。どれほど我が物顔かというと、まわりの木々をつるで覆ってしまうほどの生命力で、ひと夏で10mくらい成長するらしい。                   


クズの葉の陰に赤紫の花を円錐状につけてゆく。花は下の方から咲いてゆく。こんな厄介者でも一応は秋の七草のひとつだ。去年の今頃の「季節の花めぐり」の際に講師から聞いた話を思い出した。クズに覆われた雑草地に秋風が吹き渡ると、葉が翻り、白い裏が見えるのが「葛の裏見」。古来、「裏見」に「恨み」をかけて和歌に詠まれたそうだ。

          「秋風の吹きうらかへすドラ葛葉うらみてもなほうらめしきかな」

秋風が吹き返す葛の葉の裏を見るにつけても、ドラナインのドラキチに対するつらい仕打ちは恨んでも恨みきれない。今年のドラゴンズは先週の東北・神宮6連戦で終わった。これで、ドラゴンズの試合に気を揉むこともなくなった。ゆっくり、ブログに集中できる。


クズが野原を占領しているのを見ると厄介者だが、葛餅や葛根湯などでは大いに利用している。一体、我々の敵か味方か?ネットで検索。

● 敵                                                                               雑草としては、これほどやっかいなものはない。蔓性で草地を這い回り、あちこちで根を下ろす。地上部の蔓を刈り取っても、地下に栄養を蓄えた太い根が残り、すぐに蔓が再生するので、駆除するのはほとんど不可能に近い。世界の侵略的外来種ワースト100 選定種の一つである。

● 味方
 1.食品  葛粉はクズの根から取れるデンプンを精製して作られ葛きりや葛餅の原料

 2.蔓  切り取った蔓が乾燥して固くなる前に編むことで生活用品を作る。

 3.漢方薬  クズの根を干したものを葛根(かっこん)といい、発汗、鎮痛作用のある葛根湯の原料として利用している。


敵か味方か、クズとの付き合い方は中国や韓国との付き合い方と同じだろう。領土・雑草では敵対関係だが経済・文化面では互恵関係を維持しなければならない。双方カリカリしないでほどほどにだ。