グランパス練習場


花曇りながら薄日の漏れてくる時間も多く、まずは穏やかな春の日。「春に3日の晴れなし」と云われるようにあしたからは下り坂のようだ。


昨夜、名古屋での定例の飲み会。電車賃が10円値上がりして消費税の上がったことを改めて実感。今に始まったことではないが、政治・経済・野球の話になるとメンバー誰しも饒舌になる。そのことを分析することでまた話が盛り上がった。そして、その結論に誰しも納得。以下はその要旨。


政治・経済の話を女房に話しても波長が合わない。地域の人達と茶飲み話で話しても、カタい話だと毛嫌いされるからあえてこちらから切り出さない。そんな連中が月に一度集まれば溜まっていたマグマが一度に噴き出すから饒舌になるのだ。


プロ野球の話で盛り上がるのも同じような理由だ。ウチで杉下だの別所などと云っても波長が合わない。人気落ち目のプロ野球に若い世代は見向きもしない。サッカー全盛だ。家庭や地域でプロ野球の話をするには気が引ける。プロ野球選手や相撲取りがわれらがヒーローで育ってきた世代が誰に遠慮もなく堂々と話せる場なんだ。饒舌になるはずだ。



昨夜の酒席で話が弾んでいる最中に、豊田の小5の孫から「あした、スポーツセンターのグランパス練習場に連れてって」と電話が入り、きょう”牛に引かれて善光寺参り”に。平日にもかかわらず、学校の春休みも手伝って、小学生、若い女性など30人位はいた。


練習場に来るファンは練習を見ることより選手のサインをもらうことが目的だということを初めて知った。孫もそうだった。豊田のサッカーチームに入って県外への試合にも出ている位だから、プロの練習に興味があってのことだと思って連れてきたがそうでもなさそうだ。



孫はグランパスのユニホームに既に10人位のサインをもらっている。ケネディーと玉田がまだだから、きょう2人からもらえたら万歳だといっていた。練習を終えた選手が三々五々着替えを済ませてスタンド裏のフェンス越しに現れてファンサービスだ。9時から2時間の練習を見ながら待った甲斐あってお目当ての二人以外にもサインがもらえて大喜びだった。


プロ野球のことしか語れないおじさんには少々場違いな練習場だった。しかし、ファン、お客様を大事にする姿勢にはプロ野球も見習うところがあるような気がする。